知床連山縦走・1日目(羅臼岳)

投稿者: | 2011-08-24

8月19日(金)。
道東の山・1日目であります。
(以下、超のつく長文)

今回の行程は、岩尾別温泉の登山口から入り、羅臼岳(1,659.7m)に登って三ツ峰テン場で一泊、翌日硫黄山(1,662.0m)まで縦走をかけてカムイワッカの下山口に降りようというもの。

知床の山といえばまずはヒグマ。そりゃ会いたくはないが、ちょっと会ってみたいような、なんとも言い難い複雑な心境と緊張を抱えた出発であった。

まずはクルマを知床自然センターの駐車場にデポする。帰りのシャトルバスの片道切符を買っておかねばならない(ワンマンバスで現金は扱わないらしい)のだが、7:30から発券カウンターが開いているという事前情報がさっそく間違いで、実は8:30からだという(センター自体がまだ開いていなかった)。登山口までのタクシーを8:00に予約してあるので、早くも前途に暗雲が立ちこめる。

ま、タクシーの運転手さんに聞くと自然センターまで乗る場合はセンターで清算すればよいので、乗せてもらえないということはないとのこと。なんだー、それなら8:00発にこだわらずもっと早出にすればよかった…と思ったのは後の祭り。

入山口までは5,000円弱と聞いていたが、この日は4,000円弱で済んだ。
タクシー(知床観光ハイヤーさん)は3台体制なので、遅くとも3日前には予約を入れた方が安心とのこと。

このほか登山口までの道すがら運転手さんが、クマがそのへんにいることはよくあるとか、見ていると毛並みなどで個体の見分けがつくようになるとか、近ごろは人間に遭っても逃げないとか、鹿が見えている間は大丈夫(クマは近くにいない)とか、下山路の硫黄沢には親子がいるとか、近年襲われて死んだ人はいないとか、なかなか面白い話を聞かせてくれた。

で、入山口。ホテル地の涯(写真)というのがあり、その右側から入っていく。写真には写っていないが、右方にはバイオトイレが設置されている。

登山道に入る前、すでに大きな動物が草を喰んでいたりする(^^;)。野生の鹿をこんなに間近に見るなんてなぁ。

すぐに木下小屋があり、入山届けを記入する。ここには携帯トイレの回収ボックスも置いてある。また登山口には小さな祠が置いてあるので、道中の安全を祈って柏手を打ち、いよいよ出発である。

歩き出しはやや急登で鬱蒼とした原生林ではあるが、いつもの登山道とさして違わず快調に登る。

ほどなく、写真のような看板が現れた。アリの巣があって、クマが頻繁に食べに来るだって…。一気に身の引き締まる思いがする。

今日はいつもよりやかましいクマベルをつけて来たが、先の見通しのよくないところでは声を出し、慎重に歩を進める。

約1時間でオホーツク展望台(曇っているので遠望はきかなかった)、約2時間で弥三吉水(写真)に着く。ここはわき水で、ガイドブックに「確実な水場」と書いてある通りなかなかの勢いで流れている。

ここを過ぎると、すぐに極楽平に出る。出る、と言っても事前に想像した開けた台地ではなくて、見通しはきかない。真っ平らというわけでもない。

次の水場である銀冷水で昼食タイムとする。テントが張れるくらいの休憩場所があって、そこでα米(ちらし寿司)を食べていると、時々風に乗ってとても獣臭いニオイが漂って来る。カミさんが「ニオイのボールが時々通り過ぎていく」と上手いことを言っていた。そう思って見るからかも知れないが、非常にこう、ヒグマの雰囲気の濃い場所であった。

再び歩き出し、今日の最難所である大沢(写真)にさしかかる。

こちらは名前の通りの急峻なV字谷であり、時にガレ場を詰めていく。荷物がまだ重いのでなかなか大変である。

標高が上がると、下界は真夏の季節というのにまだまだ花が咲いている。写真はイワウメかと思うが、このほか道中にイワギキョウ、アキノキリンソウ、アオノツガザクラ、エゾコザクラ、チングルマ、コマクサ等々の姿を楽しむことができた。

急登を詰めると、ようやく羅臼平に着く。ここはキャンプ指定地で、フードロッカー(夜間等、クマに狙われないように匂いのあるものを保管しておくボックス)が置いてある。

資料によってここに荷物をデポするとよいとか、ここには置くなとか諸説があるが、今日は食料とゴミだけフードロッカーに入れ、デポしてみることにする。

水やGPSやクマベル等だけをサブザックに詰めて羅臼岳を目指す。ちょうどガスが湧いてきて眺望がない上に、かなりのガレ場である。

写真は途中から山頂方向を撮ったものだが、山頂はこの大岩の向こうにある。

羅臼平から1時間余でピークに着く。ガスと風しかないが、一応の達成感。

山頂の岩陰には小さなお地蔵さんが据えられており、水を(ひと垂らしだったが(^^;))かけてあげてお参りをする。こういうところにある祠とかお地蔵さんとかって、なんだか有り難いんだよねぇ。

長居もできないのでそそくさと下山開始。

途中でチングルマの群生を撮ったり。

水場である石清水(ここも意外にボタボタと水がけっこう落ちている)を撮ったり。(先行のパーティさんはここに荷物をデポしていた)

さて、本日の目的地を踏んだので、ザック(無事だった)を回収してテン場へと急ぐ。

テン場は三ツ峰の峠を越えた向こうにあるが、これがまたなかなかの急登。ハイマツも濃くて深くて、ここでハイドレーション(プラティパス)の吸い口を持って行かれた。すぐに気づかなくて貴重な水約500mlをロスってしまったこととともに、これは明日に禍根を残すことになるのである…(´Д`;)。

ともあれテン場・三ツ峰のキャンプ指定地に着。予定より1時間40分ほど遅れ、行動時間も8時間に上ってしまった。あれぇ、こんなにかかるんだったっけ…それだけみっちりした道だったということだな。

テン場にこの日はウチらを含めて2パーティ。スペースはゆったり使えたのであった。

夕食にチカララーメンを食い、まだ日が残っていたので(本当はもっと早く着いてのんびりすずはずだったのだが)、持参した薄い岩波文庫を少しめくる。山にはやっぱ岩波文庫でしょ(笑)。

日没の少し前、18:00過ぎにはシュラフに潜り込んだ。

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知床連山縦走・1日目(羅臼岳)」への2件のフィードバック

  1. ぴえーる

    2週間前知床五湖を歩きました。熊注意の講習からびびりはじめ、どきどきしながら歩いたのが恥ずかしくなるくらいのどうどうのテント泊まり。お見それしました。

  2. HY 投稿作成者

    おお、北海道にいらしてたんですか!
    オレはまだ、五湖には行ったことありません(^^;)。

    びびり、どきどきは常に持って準備していないとですねー。いざ会った時には、どっちかというと堂々としていた方がいいようですが(パニック逃げが最悪)。

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