知床連山縦走・2日目(硫黄山)

投稿者: | 2011-08-25

8月20日(土)。
道東の山・2日目であります。
(以下、またまた超のつく長文)

今日の日の出は4:30前後ということだったので、4:00頃にもそもそと起き出す。ちょうどぐっすり眠っていたようでカミさんに起こされたけど、なに、昨夜は18:00過ぎには寝たので寝足りないということはない。

テントから表へ出ると、昨日下ってきた三ツ峰の峠(写真の2つの峰の真ん中)が見えている。実に穏やかな朝であった。

朝飯は撤収の合間に作れて食べられるものということで、取りあえずα米のオニギリを用意。もろもろ支度が終わり、5:20頃から歩き出す。

最初はやはりペースが上がらないが、1歩1歩が着実に距離につながって行く。

写真は、今日最初に越えるサシルイ岳の中腹から見た三ツ峰テン場。下の方に赤い点に見えているのが、ご一緒だったもう1パーティのテントで(彼らは2泊での縦走だったようで、それでのんびりだったのだ)、真ん中にそびえているのが、昨日登った羅臼岳なのである。

いやそれにしてもいい天気。眺望は絶好となったが、その分日差しに照らされて暑いこと。ガレ場とハイマツの歩きやすいとは言えない道、それに昨日ハイドレーションを失って水が取りにくいこととも相まって、ちょっと厳しい行軍になっている。

写真は、途中にあった雪渓で束の間の清涼を踏みしめているの図。

同じく、雪渓が残っているということは春に咲くチングルマなどもまだ盛っていたりするわけで。この姿には実に癒されますねぇ。

サシルイ岳を越えたところから、目指す硫黄山が見えてくるのだが、写真はさらにオッカバケ岳を越え、二ツ池にさしかかったところ。写真の左端のピークあたりが硫黄山である。まだまだ遙か彼方ではないか…。

ちなみに二ツ池の硫黄山側の方(天の池というらしい)はこの時は涸れており、一ツ池になっている。ここもキャンプ指定地で、フードロッカーが設置してある。

以前大雪山をテン泊縦走した時には、ひとたび上に登ってしまえばあとはなだらかなアップダウンがあるだけで、快調なトレイルといった感じだった。だがここはさすがに知床、ひと味もふた味も違う。

写真は、別にお花摘みのためにハイマツの中に潜んだわけではなく、フツーに登山道なのである。このように、時には膝上、ところによっては頭の上までのハイマツ原に分け入らねばならず、息を抜いて歩けるのは時々しかない。ハイマツと格闘し、足元を確認し(時には尻餅をついたり足にアザを作ったり)、見通しが利かないために「人が通るぞ~」「お~い」と声を嗄らしながらの行軍なのであった。

いきおい時間もかかる。計画したコースタイムも既にだいぶオーバーしており、先はまだ遠い。

そして、これから歩く大平原を見やる。(ここはまだ歩きやすい方なのだが)

知円別岳の分岐からの、これまでの風景とはガラリと変わった火山帯の道を見やる。(右から中央に向けて、細尾根やら岩峰やらを歩いて行くわけだ)

いよいよ硫黄山への、距離こそそれほどないもののめまいがするほどの急登を見やる。(ご丁寧に遙か下ってまた遙か登り返すというルート…残り時間のこともあってちょっと冷や汗)

知円別分岐で最後の食事を摂ったあと、ようやく硫黄山の取り付きまで来た。だがしかーし、山頂をピストンすると時間がやばい。大変残念だが、ここは下から眺めるだけにしてピークは諦め、そそくさと硫黄沢の下山道に入った。

ここからは一方的に下りなので遅れもゲインできるだろう…そう踏んでいたのだが、これまた最初は火山灰、次いでゴロタゴロタの大岩ガレ場、さらに涸れナメ沢、挙げ句に超弩級のジャングル尾根への登り返しと難所が続き、しかもちょうど水が底をつき(ちょうど昨日ロスした分くらいかな~(^^;))、あまつさえ西日が顔に当たるわ、終バスの時間は迫るわ、本当に涙目の戦いになって来ちゃったのである。

下山のことに気を取られていたらこんなの(写真)もあるしね…。

だいぶ降りてから、カミさんが「ひゃっ」だか「ふぇっ」だか微妙な声を出して立ち止まった。どきっとすると、登山道の真ん中で鹿がこっちを見ていた。脅かさないでくれよん(^^;)。

文章で書くと(長文とはいえ)数行のことだが、ほうほうの体で下山口に降り、落石注意のため通行止めになっているゲート(写真)に到着。はぁー、やれやれ…。都合10時間をゆうに超える行動時間。過去のテン泊縦走と比べても、最長最キツの旅になった。知床の真の深さをかいま見たというか、いやさすがに参りました。

*

戦い済んで日が暮れて。

今夜は、贅沢して知床で1・2を争うというような宿を取ったのである。目の前の生ビールやごっつぉおが、なんだか(ほんとに)夢みたいに思えた夜だった。

*

今回は反省の多い旅だった。同時に、大変勉強になった。いくつかメモ。

  • キャンプ指定地には携帯トイレブースがあると手元の資料にあったんだけど、見当たらなかった(見落としただけかも知れない)。あとカムイワッカの下山口に回収ボックスがあるとも聞いたんだけど、見当たらなかった。自然センターのオープン時間も違った。情報は最新のものを注意深く収集すること。
  • 行程には必要すぎるくらいの余裕を持つこと。特に休憩/食事時間の見積もりに注意。あと日の出と同時に歩き始めるくらいの計画でもよい。
  • アミノバイタルや干梅などのサプリメント、行動食等は早めに・多めに摂る。あと水は大事。
  • ハイドレーション等の道具は適宜新しいのにしておくこと。(^^;)
  • 携帯、GPSの予備電池も忘れずに。
  • 靴ヒモはちゃんと締める。
  • 山中まで持って行くかはともかく、湿布やキンカン(虫さされ薬)の類を用意しておくこと。

縦走路その他の注意。

  • タクシー(知床観光ハイヤー)のことは本文中にも書いたけど、早めに予約すること。
  • 2日目の行程がけっこうキツいので、岩尾別から早めに入山して、二ツ池で泊まった方がよいかも。
  • クマはいる。出合わないように声と音を出すこと、走ったりしないこと、遭ってもパニクらないことが重要。
  • 硫黄山下山口~カムイワッカまでの道はわずかだけど、落石の危険があるため通行止めになっている。通行するには事前の申請が必要なのでご注意。
  • 五湖ゲート~カムイワッカまでの道も、繁忙期にはシャトルバス以外は一切通行できなくなる。また、この道は普通のジャリじゃなくて砕石が使われているとかで、パンクに注意ともタクシーの運転手さんが言っていた。
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