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ブラームス・ナイト

札幌交響楽団、第597回定期。
待ちかねたエリシュカさんのブラームスです。
(3/10・夜公演)

札響の名誉指揮者ラドミル・エリシュカ氏も、毎度書いているが85歳(もうすぐ86歳)になり、ますますお盛んという感じである。

札響とはこれまでにドヴォルジャークの5番以降、チャイコフスキーの4番以降という交響曲シリーズを手がけて来たが、今回はブラームス・シリーズ(201320142015・今回)の掉尾を飾るコンサートである。

このシリーズは残念ながら前2曲は聴いていないが、4番はいかった。それでなくてもエリシュカさんの熟成の音楽は好きなので、今回は大いに楽しみにKitaraにやって来た次第である。

結果、大いにいかった。期待を大いに上回る、大満足の演奏会であった。

1曲目、メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」。小学校だったか中学校だったかの音楽の授業で習ったっけな。

寄せては返し、また寄せては岩に砕ける海の情景を、まさに印象派の絵画のように活き活きと描き出す。メリハリというか闊達自在というか、その緩急のダイナミズムに、まだ序曲だというのにサブイボ立った。

2曲目、シューベルトの「交響曲第5番 変ロ長調」。シューベルトが19歳くらいの時の作品で、非常に明快な構成とチャーミングなメロディを持った、親しみやすい曲である。

ここでもエリシュカさんは聴かせ上手。比較的中庸な(と思われる)流れを保ちつつ、時にタメ、時に大いに歌わせ(タクトを手から離したりして)、豊かな音楽を紡いでいく。パッセージがパート間で受け渡されていくところでは、それぞれを次々に指さして茶目っ気を見せる(楽曲への愛が伝わって来ますな)。実に夢見心地なひと時。

休憩を挟み、3曲目がブラームスの「交響曲第1番 ハ短調」である。

この曲は、札響では2012年に若手指揮者で一度聴いたが、名曲なのは間違いないが「聴かす」のはなかなか大変なんじゃないかと思う。

しかしエリシュカさんはサスガである。1楽章序奏部からいきなり引きずり込まれる感じで、心ならずもサブイボ立った。例によって比較的遅いテンポで各声部を歌わせ、淀みなく緩みなく、音楽の心を編み込んでいく。終楽章では一転早めに仕掛け、オケのテンションを最高潮に持って行く。この辺の呼吸の作り方は素晴らしいと思う。マエストロがリードし、オーケストラが支える、そんな信頼関係を感じる部分でもある。

ただし、全体にいい演奏会だっただけに、細かい部分に気になる点があった。

旋律のタテの線(ザッツ)が合ってない。演奏していない時やこれから音に入る時のカチャンとかいう雑音多すぎ(特に低弦のあたりから)。時々書いてる、あのパートもう少しなんとかならんか感(ブラームス3楽章のコンマスとの絡みとか終楽章のコラールとかは心臓に悪いっすよ)、など・・・。

CD用に録音してるだけに、これ残して大丈夫かという余計な心配をしてしまうのである。

まあなにせこれが演奏会初日。2日目の土曜、そして14日の東京公演では、この辺はこなれて、きっと素晴らしい演奏会になることだろう。

*

本日のロビーコンサートは、大平さんと第1ヴァイオリンの岡部さんのデュエットによる、シュポア作曲「2つのヴァイオリンのための二重奏曲」とのこと。

実に不覚なことに、演奏の最中にKitaraに到着したため、ちらっとしか見れなかった(おまけに、手を伸ばして写真を撮ろうとした途端にスマホのバッテリーがオワタ^^;)。漏れ聞こえる2人の音は伸びやかで素敵でした。

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