ポンマー・ナイト

投稿者: | 2018-01-26

「首席指揮者」マックス・ポンマー氏。3月末で任期終了ということで、定演にはこの肩書きでは最後の登場であります。
(札響第606回定期演奏会、金曜夜の部)

区切りの演奏会ということで、友人と、出身地ライプツィヒゆかりの作曲家を取り上げたという趣向か。

まずはその友人、フィンランドの現代作曲家ラウタヴァーラの、鳥と管弦楽のための協奏曲「極北の歌」

「鳥と」というのが何とも異彩を放っているが、これは作曲家自らが北方の湿地帯に赴き、そこで録音した鳥の声とオーケストラとの競演という曲なのである。

鳥は、時に囁くように、時に大勢で啼き競うように音楽を隈取る。「北欧の澄んだ大気や大自然を感じさせる」とプログラム解説にもあるが、まさにそういった清冽な空気感を覚える佳曲だった。

湿地帯とは言いつつ、「極北」に作曲家がどのようなイメージを込めたのかはなかなか伺い知れない部分ではある。自分勝手なイメージとしては、鬱蒼とした雪の針葉樹の森を飛び交う鳥(そういうところに鳥がいるのかわからないけど)を思い浮かべていた。

曲が終わり、指揮者がピっ!と指さして起立を促したのは、プログラムのメンバー表に「音響」としてクレジットされている方であった。隣のチェレスタと似たような箱形のモノの前に座っておられたが、後で見に行ったらそれはコンソールとデジタルレコーダーのようなもので、音のタイミングや音量を制御していたようだ。ちゃんと譜面もめくっていたので、出の指示などが細かくなされているのだろう。

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2曲目は、モーツァルトのピアノ協奏曲第24番、ハ短調

モーツァルトにしては非常に珍しい短調のピアノ協奏曲で、なかなか険しい表情をした曲である。

ソリストは小菅優という人。遠目にはなかなか力感のありそうな女性である。

プログラムによるとベートーヴェン弾きらしいけど、この曲もモーツァルトというよりはダイナミックで浪漫的で、カデンツァなどのどがーんぐがーんという力強い演奏は、むしろベートーヴェンかラフマニノフくらいまで行っちゃってる感じ。「偉丈夫・・・!」という単語が浮かんで来たほどであった。

アンコールを1曲。メインにちなんだか、メンデルスゾーンの無言歌集からとのこと。

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休憩を挟んで、メインはメンデルスゾーンの交響曲第3番イ短調「スコットランド」

ちょい地味な(笑)ポンマー氏にしてはなかなか祝典的な曲として選んだのかなという感じ。

しかしなんだ、メンデルスゾーンってこう、聴いてると、やっぱ屈託がないというか、メロディなんかはきれいなんだけど、何度聴いても印象が薄いのである。

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ロビーコンサートは、久々に大平さん以下3人の奏者による、モーツァルトのディヴェルティメント(K563)。

大平さんの表現力ってやっぱ一頭地を抜いてる感じだな。

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