「ロング・グッドバイ」 感想

投稿者: | 2018-06-10

探していた本がなくて、ふと近隣にあったこの本が目に止まったので手に取る。チャンドラーは一度読まないとと思っていたし。

しかーし! しまった、これ村上春樹訳の方じゃん(笑)。間違えた。清水俊二訳の「長いお別れ」の方を読みたかったのだった。

仕方なく冒頭をぱらぱらめくっていたら、読みやすいし(サスガである)、面白そうだったのでそのまま読む。清水訳は当然定評はあるけども、さすがに言葉が古いようだし、編集の都合か省略が多いともいう。まあ良しとする。

基本的には、男同士の淡い友情の物語である。

主人公の探偵フィリップ・マーロウ、ふとしたことから知り合ったある男に関わるうち、思わぬ事件に巻き込まれることになる。

探偵は、言われなき権力がキライで(そうありたいものである^^;)、「気に入らない」、つまり筋の通らない話を丹念に解きほぐして行く。

金、女、酒(ギムレットである)、ジョークと皮肉、込み入った事情、裏の意味、それらがドミノを倒すようにつながり、複雑だった話が収まるところにすうっと収まる。

全編が(翻訳のせいかどうかわからないけど)シニカルな諦観に包まれ、独特の静かな読後爽快感が残った。

ニューヨークフィルがヒンデミットを演奏している時にダブルベースの拍がズレているのが分かるトスカニーニとか、クラッシックの話題が時々つままれるのもオレ的にはよかった。

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