PMFオーケストラ演奏会(バーンスタインの世界)

投稿者: | 2018-07-22

札幌の夏の風物詩のひとつ、PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)に初参戦。
(7/21、Kitara)

PMFはレナード・バーンスタインが提唱した教育音楽祭で、今年で29回目を迎えます。若手の音楽家(の卵)たちが世界中から集まって来て、一流の教授陣から習ったり演奏会を開いたりします。演奏会は公開リハーサルも含めると50以上も組まれていて、約1カ月の期間中、札幌市内外のあちこちから楽の音が響いてくるというわけですね。

7/21(土)はKitaraでのオーケストラ演奏会。メンバーの主体は生徒たちで、2曲目などでは、教授陣も各パートのトップにそれぞれ入ったりしているようです。

演奏家のテーマは「バーンスタインの世界」。バーンスタインがちょうど生誕100年に当たるということで、今年はバーンスタインの作品を交えたプログラムが多く組まれていて、その目玉の一夜です。

今回は、(予算の関係で^^;)ステージ後ろのP席を取りました。札響定期の時の席とステージを挟んで真反対側。会場全体が見上げられるし、ステージにも近いし、まるで自分も演者の一人になったような心地がしてドキドキします(笑)。

開演前にドラムセットを調整していたパーカッションのお姐ちゃん(たぶんアメリカ人)が、会場をぐるっと見回して後ろを向いた時に目が合ったので、ニっと笑ったらニっと笑い返してくれたので萌えました(笑)。

それ以外もオケメンバーみんな若い演奏家なので、それを眺めているだけでなんだか嬉しくなって来ますね。

今夜の指揮者はエドウィン・アウトウォーターという人。この人自身、47歳というから指揮者としては若手。今回のプログラムだけなのかどうか、指揮棒なしで振ります。

さてバーンスタイン作曲シリーズ、1曲目はバレエ音楽「ファンシー・フリー」。

バーンスタイン20代半ばの頃の作品だそうですが、バレエのストーリーも単純明快なものだそうだし、カラっとした楽しい曲ですね。若手たちのフィーリングにもぴったり来るようで、いい感じで演奏していました。

最初に鳴った音がさっきのお姐ちゃんのドラムだったのでびっくりした。(指揮者がオレに向かって合図したかと思った(笑))

しかし、アウトウォーター氏の指揮っぷりは歯切れ良く分かりやすそうではあったけど、こういう変拍子炸裂な曲だけに、指揮棒持ってくれた方がベターなんではなかろうか?

2曲目は、セレナード(プラトンの「饗宴」による)という曲。

弦楽オーケストラとハープ、それに打楽器群を従えたヴァイオリン協奏曲です。ソリストは、世界のみどりこと五嶋みどりさん。いやあ、五嶋みどりさん。ナマみどりですね。興奮しました(笑)。

五嶋みどりさんと言えば「タングルウッドの奇跡」のエピソードが有名ですが、その時に(バーンスタイン自身の指揮で)演奏していたのがこの曲。

プラトンの著作に出て来る哲学者の言葉を音楽で表したものだそうですが、メロディアスでありながら深く内省的なものを感じます。というか、それ以上に五嶋さんが身をくねらせるたびに(主に背中しか見えませんでしたが)湧き出してくる・・・というか引きずり込まれる音楽の泉には、ただただ圧倒されてしまいました。

万雷の拍手に応えてアンコールを1曲、バッハです(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番、プレリュード)。古典なのにモダンな響き、鮮烈な音の流れ・・・いやもう言葉もありまへん。

3曲目は、交響曲第2番「不安の時代」

交響曲と言いつつ、独奏ピアノがフィーチャーされていて、まあピアノ協奏曲です。ソリストはアンドリュー・タイソンというアメリカ人(32歳くらい)。頭がすごいでかい(笑)。

滑舌のよい演奏だとは思いましたが、何しろピアノの屋根の部分が向こうを向いているので、とてもよく聴こえたというわけには行きません。(それに、この位置からだと手がよく見えるなーと楽しみにしていたのに、コンミスの譜面台に隠れてサッパリ(笑))

オーケストラは、後ろから見ていてもステージが満杯状態の大編成。スペクタキュラーは大いに楽しみました。でも若さで押しまくる半面、こういう曲の深淵を表現するにはもう少し熟成が必要なんでないかな、と全体的な印象。中間のジャジーな部分などもちょっともたつきがあったようにも思いますが、総じて、若いとか言っていられない大変素晴らしい演奏でした。

バーンスタインの天才っぷりも、改めて堪能させてもらいましたよ。十二音などの技法は使っているんでしょうけど、メロディラインは美しいし、ある種情動のようなものも立ち上がって来て、決して分かりにくい音楽ではない。ナマで聴いて、そんな思いを新たにしました。

いやーしかし、若手の名手たちが集まってこれだけの演奏ができるって素晴らしいですね。実に刺激的で、そして何とも羨ましい時間でした。

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