「エレファント・マン」 感想

投稿者: | 2019-08-15
KADOKAWA / 角川書店
発売日 : 2017-09-29



デヴィッド・リンチ監督、1980年、アメリカ。

19世紀末のロンドンに実在した「エレファント・マン」ことジョン・マリック氏の生と死。

もっと重苦しい嫌な感じのする映画かと思ったらそうでもなかった。

業病の中に閉じ込められてどのような気持ちになるのかは計り知れないけれども、映画に描かれる彼は驚くほど優しく、寛容に満ちている。

女優や婦長との心の交流、困難の末に後見人の医師の元へ戻ったシーンなどには泣かされた。

ラストは、どうも自殺のように見せている(実際は事故死だったらしい)。人間は満ち足りた時に死んじゃうのかな、という思いが残った。

しかしこの映画、結局何を描こうと思って作ったんだろう。非業の人生の中の一筋の光か、周囲の悪意と愛情か、一種の猟奇趣味なのか・・・。人目にさらされる運命を背負い、見世物にも身を投じた。さらにそれを映画として流布された、そんな皮肉にも見える。

ロンドンに戻る時、見世物小屋の仲間の、はなむけの言葉が身にしみた。「幸運を祈る。俺たちのような人間に運は必要だ」

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