転生ナイト

投稿者: | 2019-09-20

札響第622回定期演奏会@Kitaraです。(9/20夜公演)

定演のお題「作曲家が作曲家に出あうとき・・・何を感じ、何を与えたのだろう」の第5回(公演テーマ「Transcription – 転生」)で、指揮はハインツ・ホリガー氏。

1曲目は、ホリガー氏作曲の2つのリスト・トランスクリプションという曲。リスト晩年のピアノ曲「暗い雲」と「不運」というのをオーケストラ向けに翻案したもののようです。

これまで公演テーマにあった復活とか再生とかとどう違うんだろなと思ってたんですが、別のものに生まれ変わらせるというか、引き写したというか?

コントラバスクラリネットとかバスフルートとかの珍しい楽器も交えた編成。全体に流れるテンションとともに、そのへんの低音のグロさがなかなかよかったです。

2曲目は、バッハのカンタータから、12番・21番のそれぞれシンフォニアを、ホリガー氏のオーボエ吹き振りで。

ホリガー氏の演奏は、さすがに往年のキレはないんでしょうけど、葦笛の響きを現代に持ってきたような馥郁とした音色には聴き惚れました。

今回は短めの曲が多めに組まれているので、出入りやステージ設営が大変そうです。

2曲目の拍手(独奏ホリガー氏へのカーテンコールの意味と思われ)が残る中、椅子の移動などがあり、そのまま次のソリストが登場してしまいました。

3曲目は、ベルクのヴァイオリン協奏曲。「ある天使の思い出に」とも呼ばれる、12音による現代曲ですが、美しく哀切な響きのある佳曲です。

ソロはドイツの若手、ヴェロニカ・エーベルレさん。

曲もいいんですが、何というか存在感のある音色でした。特に第二楽章前半の重音の太さ、カデンツァ?の静謐なテンションが印象的。後半、クラ4本によるバッハのコラールとの絡みもよかった。アンコールはなし。

休憩を挟み、4曲目は再びホリガー氏の手になる、今度はドビュッシーからの翻案。アルドゥル・ノワール(黒い残り火)という曲です。

これもかなり現代的なアレンジという感じでした。ドビュッシーというよりはやはりホリガー節が響いているのかな。トーンクラスタとポルタメントが特徴のようです。

さてフィナーレは、シューマンの交響曲第1番「春」。

現代曲が続いて来た中で、12型・2管のオーソドックスな編成には何となく安心感を覚えます。エキサイティングだった旅から帰って来て、ああやっぱ家がサイコーみたいな(笑)。

この曲はテーマや労作がなんだか作ったようで(作ったのは当たり前なんですが、作為的っていうか)好きでないんですが、それでも、やや早め?なテンポで淀みないメリハリのよい演奏は、なかなか面白く聴かせてくれました。ホリガー氏やっぱ凄い人なんでしょうね。

ところで、ホルン首席の山田さんが留学から帰還されました。プログラムの手記によると、なかなか濃密な勉強をしてきた様子。その成果を聴かせてくれることを期待しています。

*

本日のロビーコンサートは、先頃亡くなった名誉指揮者・ラドミル・エリシュカ氏に捧げる2曲。大平さん以下、弦の首席・副首席が総出という豪華メンバーで、バッハのG線上のアリアと、ドヴォルジャークの弦楽のためのセレナードから。

エリシュカさん亡くなって喪失感の最中なので、ことさらしみじみと聴き入らせてもらいました。

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