原点ナイト

投稿者: | 2019-11-23

第624回札幌交響楽団定期演奏会。
(金曜夜公演、Kitaraにて)

・・・なんだけど、とにかくこの直前、札響クラスタに激震が走りました。もちろん、大平まゆみさん電撃退団の一報です。
まさか、そんな、と今でも信じられません。本当に100歳まで札響の顔であり続けていてくださると思ってたんですが・・・。

ともあれ療養しながら、まだまだ長く音楽を紡いでいただきたいと願っています。

*

さて、演奏会(大平さんは今回はもうお出になりませんでした)。

年間のお題に基づく公演テーマは、「Original – 原点」です。なかなか、苦しい(笑)。

神奈川フィルの常任指揮者などを務める「若き俊英」、川瀬賢太郎氏が振ります。聴くのは初めてですが、近ごろよく目にする方なので楽しみですね。

曲目は、一風変わった3曲。

1曲目はムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」。変わっていると言えば、この曲が実は一番謎でした。有名なリムスキー=コルサコフ編曲版ではなく、ムソルグスキー自身の作曲になる「原典版」だというのです。曲名も、もともと「はげ山のヨハネ祭の夜」というそうな(「聖ヨハネ祭の前夜に不思議な出来事が起こる」という言い伝えがあるんですと)。

絢爛たる音色とストーリー性の感じられるリムスキー=コルサコフ版と違って、なるほど(いい意味で)粗野でグロい。かなり面白かったです。川瀬氏の配剤なのかどうか、ダイナミクスというかクレッシェンド/デクレッシェンドの振幅が大きくて、ちょっと演出し過ぎじゃね? という部分はあったんですが。

川瀬氏の振りっぷりはさすがキレがよくて、演奏はしやすそうでしたね。

2曲目は、ハチャトゥリアンのフルート協奏曲。ランパルからフルート協奏曲の依頼を受けたんだけど、「忙しいからムリ。代わりにヴァイオリン協奏曲使ってもいいよ」というわけで、ランパルがフルート版に編曲したという話です。

ソリストは上野星矢氏。楽器、金色。

曲は滅法面白くて、なにしろハチャトゥリアンの曲って民族的エモーションに働きかけてくるんですよ(伊福部昭を連想するんですが)。それに文字通り息つく間もない無窮動っぷり。これをフルートで吹き通すなんて(しかも見事な指さばきの連続で!)、信じられません。オケも含めて、文句なし圧倒的な凄演でした。

アンコールを2曲。ステージマネージャーの方が譜面台を持って来たのでどういうわけ?と思ったら、なんと次にハープを持ってきました。アンコールで伴奏がつくなんて初めて見ました。イベールの間奏曲。ハープも気合いの入った演奏。拍手いや増し、もう一曲演奏したのはテレマンの無伴奏フルートのためのファンタジー第10番、だそうです。

休憩を挟み、メインディッシュはムソルグスキーの展覧会の絵。これも、有名なラヴェル編曲版ではなくて、何とストコフスキー編曲版。冒頭のプロムナードが弦で奏でられる、というのは知っていましたが、聴くのは初めてだったかも。

さて、弦がプロムナードを奏で、曲が進んで行きます。プログラム解説にある通り、ラヴェルの華麗な音とは違って確かにロシア的な荘重さを感じます。同時に、アメリカ的なスペクタキュラーも感じるかも(ゴリゴリ4管編成の威容だし)。「はげ山」で感じた「演出し過ぎじゃね?」というのはこの曲にもあったんですが、その演出が今度は不思議とハマっていて、そういうアプローチの夜だったのね、と納得なのでした。キエフの大門ラスト、パイプオルガンまで入ってくるクライマックスは圧巻でした。

さほど時間が押したわけでもなさそうだけど、割と早めに客席の照明が明るくなりました。

*

本日のロビーコンサートは、トロンボーン4人衆+テューバのアンサンブル。1曲目がファンファーレ(クレストン)ということだったので、2曲目生きるべきか死ぬべきか(トマジ)で写真撮ろうっと、と思ったら、テューバは1曲目で引っ込んでしまいました^^;

まあ、テューバは今夜は本編でも大活躍でしたからね。

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