補完ナイト

投稿者: | 2019-12-07

札幌交響楽団、第625回定期演奏会。
12/6金曜夜公演@Kitaraです。

指揮は広上淳一氏。だいぶ空席が目立ちますね。

年間のお題に基づく公演テーマは、「Completion – 補完」です。まあ、そのまんまというか。

グスタフ・マーラー「最後の」交響曲、第10番。長い副題がついていて、「ベルトルト・ゴルトシュミット、コリン・マシューズならびにディヴィッド・マシューズの協力を得てデリック・クックが完成させた交響曲第10番の草稿の演奏会用バージョン」。

要するにマーラーは死のために曲を完成させることができず、スケッチ程度のものを遺した。一応最後まで続いてはいるが、そのままでは演奏不能。これを音楽学者クック氏らが補筆して演奏できる状態にした、という曲ですね。

第1楽章はフルスコアが一応できていたそうで、これは本当に胸に迫る切実な音楽。でも2楽章(もあらかた完成されていたとはいうが)以降は、絵が全然違うというか、そこにマーラーはいそうで、いなさそうで、やっぱりいないんですよ。実際、微妙な副題の通り「演奏可能にした」というだけで、音楽は薄いし軽いし、何より面白くない。マーラーの考えていたことが少しは見えるかも知れないが、もはやマーラーの曲ではありません。完成されなかったものは、学術的・技術的興味があるにせよ、もういじってはいけないのではないでしょうか。亡くなった人を合成して紅白に出すようなモンでしょう。

演奏の方もちょっとどうかなというデキでした。特に冒頭の弦の音符が全然合ってなかったり、随所で金管のほころびが目立ったり。広上さんの指揮ぶりも相変わらず情熱的な感じですが、足を踏みならす音、息を吸ったり吐いたりする音、演奏にとって余り効果的とは思えない過剰なアクション、どれを取っても「邪魔くさい」ものでした。

唯一、第4楽章から第5楽章にかけてのドラムの扱いはナルホドと思ったけど・・・(CDでは読み取れなかったので)、だいぶ残念な夜だったなあ。

*

ロビーコンサートは、ドヴォルジャークの弦楽四重奏曲「アメリカ」から。12月末で退団されるというフルート野津さんが1stヴァイオリンのパートを演奏、弦の首席が脇を固めるという面白い四重奏でした。

バストロンボーン野口さんも12月末退団ということですが、こちらは前回のロビーコンサートでバストロがフィーチャーされた曲を吹かれていましたね。

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