聖化ナイト

投稿者: | 2020-01-31

札幌交響楽団、第626回定期演奏会。
(金曜夜公演@KIitara)

例の年間公演テーマは、「Apotheose – 聖化」です。ベートーヴェンの曲を、ビューローだかリストだかがリズムの神化だか聖化だかと評したことから来てるのかなと思いますが・・・「作曲家が作曲家に出あうとき・・・何を感じ、何を与えたのだろう」からお題をつけるのは諦めたということでしょうか(笑)

指揮は首席指揮者のバーメルト氏、コンマスは田島さんです。

今夜は3曲。シューベルトの作品をヴェーベルンが編曲したドイツ舞曲D820、モーツァルトの交響曲第39番変ホ長調、そしてベートーヴェンの交響曲第7番イ長調。久々に、コテコテの古典派ナイトというところですね。

まずはシューベルト-ヴェーベルン。テーマへの答えの曲でしょうね。弦中心のきれいな曲ですが、端正できれいな演奏なんだけど、なんだか面白くない。遊びがないというか。続くモーツァルトは、曲のよさとも相まってなかなか聴き応えがありましたけどね。ヴァイオリンを始め、弦のいいところは堪能できた気がします。

さてところが、ベートーヴェン、これは大変よかった。バーメルト氏が常々言っているらしい音の強弱、メリハリが随所に感じられて、大変面白い演奏になっていました。全体には抑え気味ながら、強調されるべきパート、フレーズ、音が非常にバランス良く伝わってくる感じ。中音とかフレーズの受け渡しとかがよくわかって、例によってうわーっと言って盛り上げるのではなく、自然とこう、曲のエッセンスが立ち上ってくるような妙演だったのです。三楽章から四楽章への入りをattaccaにしてくれたところもツボだったなあ。

7番は近ごろ、たまに聴いていると「飽きたなあ」と感じることが多かったんですが(特に三楽章の冗長なところとか)、今夜の演奏はそんな不遜な倦怠感が吹っ飛ぶ快演でした。

結局バーメルト氏にとっても、札響にとっても、ちょうどいいプログラム選択(作曲家、時代、編成)だったということかも知れません。

少し時間が早く終わったので、拍手に応えてアンコール(定演でアンコールって、初めてかも?)。モーツァルトのカッサシオンK63よりアンダンテ、とのこと。初めて聴きましたが、これも弦楽合奏で密やかに美しく響かせてくれました。

*

ロビーコンサートは、正式入団相成った入川さんを始め、コンバス4人による、グラナート作曲、コントラバス四重奏のための4つの小品

グラナート氏は1960年生まれ、ドイツのオペラ作曲家らしいですが、バラード・ワルツ・シャンソン・ロマンスという4つの曲を、「典型的」な筆致で描いたようです。コントラバスの深みとか色っぽさがあって、すごいいい演奏でした。

(Vnの佐藤さんがいかにも楽しそうな顔をして聴き入っていた姿も楽しかった)

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