2003.8.24-25
日本最高所に挑戦! 富士山登頂ツアー
 
前夜18:00 出発
久々に蒸し暑さのぶり返した府中を夕方出発、国道246号を経由してクルマを富士山の「富士宮口・新五合目」に向けて走らせる。何と言っても日本最高峰、ナニゲに毎年2〜3人は高山病で死ぬ、という場所である。前夜少しでも高いところに入って車中泊し、多少なりとも高所に慣れようかというスケベ心である。(五合目に一泊で果たしてどのくらい慣れるかは謎)
さて着いてみると、駐車場は思ったより狭く、そして思ったより人けが多い。自販機の明かりもやたらまぶしい。明かりの届かない奥まった場所にクルマを止める。空が滅茶苦茶きれいである。またたく星ぼし、砂鉄を撒いたような天の川、そして全天で最も目立つ火星(写真:6万年ぶりの最接近中という)、さらに、オレは一個も見なかったが、流れ星がゴンゴン流れていたそうな。しかし曇り予報だったのに、こんなに晴れてるんならいいカメラ持ってくればよかった。。。
下界ではあり得ない涼しい気温の中、星見のビールは旨かった。

5:00 起床

隣のクルマの親子連れの声で目を覚ます。昨年以来の使用となる少々カビくさい(^^;)シュラフから抜け出すと、外は結構な強風である。雲が早い。 西の方を見やると、雲にいわゆる“影富士”が映っている(写真)。フリースの上にジャケットを羽織らないといられないほど寒いが、どうもお天気はよさそうだ。
前夜(yokoが)作っておいたサンドイッチをパクつき、6:00過ぎ、いよいよ登行開始である。
6:10 新五合目(2,400m)、出発スナップ

新五合目トイレ前にて、出発のポーズ。
登り始めが既に人生最高点更新ってのも何だかなあ。
七合目の上辺りは既に陽が差しているが、この辺りはまだ日陰。ジャケットまで、防寒装備はフル着用である。これ以上寒くなったらどうすんだべえ?と一瞬不安がよぎっている。
(実際は陽が昇ったら暑くなったのでジャケットは脱ぎ、最後までインナー+フリースで大丈夫だったが)
登り始めて間もなく、こちら南側にもご来光が訪れた! 思いがけない光景に、思わずワクワクしちゃう。
7:10 六合目から七合目へ

この頃はyokoにもまだ笑顔が見られる(笑)。
見下ろすと、雄大な雲海が眼下に広がっている。非常に気分爽快。
とにかく延々と登りが続くので、半歩また半歩という感じで確かめるように足を運ぶのだが、いつの間にかちゃんと高度が上がって行くのはなんか不思議だ。
8:50 八合目間近

富士山というのは、登っていると本当に「ガレキの山」なんである。火山だから当たり前と言われればそれまでだが、遠くから見たあの流麗な姿からは想像もつかない山容である。登山道は細かいのからコブシ大までさまざまな“軽石”と火山灰でできていて、歩きにくいことこの上ない。景色だって、近いところはちっとも美しくない。
おまけに折からの強風に煽られ、砂塵・・・というより灰塵が目から鼻から口からを襲うのよ〜。たぶんそのせいだと思うのだが、鼻水がじゅるじゅる出る。拭っては登るのだが、これが後でヒゲキのもととなるのであった。
yoko、ちょっとバテ始めた感アリ。
タワムレに自分の影を撮ってみる。赤っぽいというか紫色っぽいというか。足もとはずっとこんな感じである。
9:10 八合目(3,258m)より眼下

最も新しい噴火の跡という宝永山を見下ろす。中央手前の人影がyoko。
「6:10」のスナップ時、ずっと上の方に見えていた建物に立っている。登り始めから3時間(一合1時間という割合だな)。順調なんだかどうなんだかよくわからん。
八合目のハズレにある案内板。2時間ということは、11:00過ぎには山頂に着ける見積りになる。じゃ、まずまず順調かな。(ドロナワ式判断)
9:20 八合目上の鳥居

いわゆる森林限界に相当するのかどうか、思えば、この辺りから植栽が姿を消す。そこに鳥居が立っているというのは、ひょっとしたら偶然ではないのかも?
それにしても青空をバックにしたこの姿といい、yokoのレポにある雲海をバックにしたのといい、なかなか“神々しい”風景である。
10:50 九合五勺山小屋

あと一息?というところまで来た。
写真は、「閉店」という素朴な貼り紙のある山小屋風景と、その前にちょこんと座った少女の雰囲気が何となくよかったので失敬して撮らせてもらった。
この少女、登りも下りも大体同じペースだったのだが、下りでは男と10歳くらいの本当の少女と一緒だった。え?するてぇと、一児のハハ??(^^;)(行っても高校出たて、くらいにしか見えなかったが・・・) 返す返すも失敬。

ところでこの前後から、yokoのペースがガックリと落ちた。頭痛、吐き気がするという。顔色もかなり悪い。明らかに高所障害の症状である。勇気をもって退却するか?と問うが、頑張るという。確かに、ここまで来て引き返すでは不本意すぎであろう。とはいえ、山岳事故が起きる時って、得てしてこういうオケージョンなのではあるまいか? アッパレではあるが、心配である。

そういえば、いかにも気分悪そうに岩陰に寝込んでいる人や、一歩歩いては休んで酸素を吸い、また一歩歩いては・・・ってな感じの人など、具合の悪そうな人が目立って来た・・・。

12:00 とうとう山頂

心配も幸い杞憂に終わり、「見積り」より1時間遅れてとうとう山頂に到着!
八合目時点の予測は結果的に大甘だったわけだけども、もちろん多少の遅れなんか、無事でさえあれば何ともない。
山頂の神社前にどっかと腰をおろすyoko。少し休んだら顔色も快復して来た。よかったよかった。
そして驚いたのは、噴火口の大迫力! 火口がそこにあることは、どういうわけかイメージとしてはすっぽり抜け落ちていたので、改めてドカンと見せられてびっくりした。いやこんなダダっ広いところから火柱が上がったの?って感じで、すっかり毒気を抜かれた私(たち)であった。
その火口の縁にシートを敷き、いそいそと昼食となった。
雲が、手が届きそうな「すぐ真上」を勢いよく流れていく。うーん、ダイナミックだ・・・。
13:00 日本最高地点に到達!

火口からもうひと踏ん張りで、剣ケ峰(3775.6m)! 押しも押されもせぬ日本最高地点である。yokoも何とか無事に登り切り、大満足の記念撮影。
「いつもは午後になると雲がどんどんわき上がって来るんだけど、今日はそうでもなくて眺めがいいなあ」と、誰かベテランの人が言っている。この好天もラッキーだったらしい!
それにしても、山頂の雲の動きは実にダイナミック。東側から登って来た雲(空気が凝結してどんどん雲になる)が、西側から登って来た雲とぶつかってごーっと逆流する。雲のこんな動きは今まで見たことがない。感動的。
降りる前に、憧れの??富士山測候所前でも、ニカっと笑ったところを一枚。(本当にテッペンに建ってるんだなあ)
測候所前には、本日12:00のデータが貼り出してあった。
 ・西南西の風、風速7.0m/s
 ・気温、7.1℃
 ・気圧、649.3hPa
 ・天気、晴
13:20 下降開始

サテ、下降である。
登山で本当にキビシイのは下り。しかも富士山なんて延々と数時間下りっぱなしってことで、yokoはここで新兵器を取り出した。右ヒザ専用のサポーターである。yutakaも左ヒザが痛むことがあるのだが、どうも「お皿がズレる」(^^;)という、登山では比較的珍しくはない症状らしい。痛み始めると足が上がらなくなり、ほんと涙が出るほど痛い。そこで、サポーター。デビュー戦ゆえ、どれくらい効くか未知数なのだが、気合いとともに締め込み、出発である。

新兵器といえば、給水用の新兵器「プラティパス」を凍らせて持って行ったのだが、気温の低い山行では氷が溶けにくいことを改めて知る。なるほどなあ・・・。

14:00 下りもゆっくりゆっくり

慎重にと言いながら、火山レキのクッションはなかなか歩きやすい。それでも徐々に足がしびれて来る。
途中、わずかに残った「万年雪」や、ホソボソと頑張って生えている植物(名はわからないが・・・)なぞを撮影しながら、快調に下る。

ところでこれから登って来る人が結構いる。山小屋泊組ということなのかな? いかにも無謀な姿で登ってくる外国人女性などもいる。ノースリーブ、“ドリフの靴”みたいなズック、トートバッグに金剛杖・・・。確か八合目の上ですれ違ったが(そこまで登って来たのも凄いが)、大丈夫だったのか??

16:40 GOAL!!!

新五合目、標高2,400m地点に、無事戻って参りました。見上げると、山頂には雲がかかっている。
下りは約3時間、登りの半分程度の時間で下ることができ、なかなか快調であった。しかし日差しが強くて大変! 暑いし、登り時に「鼻水が出てぬぐっていた」せいで、たっぷり塗りたくっていたはずの日焼け止めが剥がれ落ち、鼻の頭と唇周辺が真っ赤っか・・・ちっとも無事ではないぞ・・・。
スキーと一緒で、運動終了後重たい靴を脱ぐ快感ったらないね!
というわけで写真は脱ぎ落としたトレッキングシューズの勇姿。もともとはもうちょっと緑色をしているのだが、火山灰で真っ白けになってしまった(yokoの「白いものは黒く、黒いものは白く」という表現、絶妙)。これが結局、hatchi言うところの「スパッツが必要」なのだよな・・・結局用意しないまま登ったけど。こんななっちゃって、ゴアテックスの機能は平気なのだろうか?
17:40 タタカイ済んで日が暮れて・・・

なんだかんだ言いながら、軽くとは言わないまでも、もうちょっと「あれ?」っていう程度で登れちゃうんじゃないかとどこかで思っていたのだが、延々と続く登りと下り、歩きにくい火山灰地、yokoを襲う(^^;)高所障害と、10時間半の山歩きはなかなか手強いものであった。「最高所制覇」は大満足!!だし山頂の風景は凄かったが、正直言ってもう一度登りたい山ではありません、はい(^^;)。

写真は、帰路の富士山スカイライン終点近くで撮った落日の風景。東京地方の予報は曇りだったけど、お天気には最後まで恵まれました。よかった。