●鞍(くら)

馬の背に置いて、人や荷物をのせる用具。
馬とのコミュニケーションを重んじたもの(馬場馬術用)と、馬の動きを妨げないことを主眼としたもの(競走用)を両極端に、用途によって多くの種類がある。
馬場馬術用の鞍は「あおり革」の前の線がまっすぐで、上体を立てた騎手が鞍に深く腰を下ろし、両手、両足と体重の移動によって、細かい指示を与えるのに適しているが、膝で体を固定できないため、やや安定性に欠ける。
また競走用の鞍は、高速度で走る馬の動きを妨げないように鐙(あぶみ)を短くして尻を上げ、空気抵抗を避ける為に上体を前傾して乗るのに適している。これらの中間の性質を持ったものが各種ある。
レースでは、この鞍および付属品の重さも負担重量に含まれる。

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