蹄内部の血液循環の阻害によって起こる炎症。
馬の蹄の内部は血管が発達しているが、体重が重いこと、心臓から遠い体の末端にあることなどから、心臓のポンプ作用をもってしても血液が充分に行きとどかない。これを補っているのが蹄機(歩行の際、蹄の負重免重が繰り返され、一種のポンプとして働き、血行を促進する)である。
肢に故障を発症し、動けずに他の肢で長時間負重し続けると、蹄の内部の血液循環が阻害され、蹄の内部に炎症が起こり激しい疼痛を発する。これが蹄葉炎である。
馬は体重が重く、また奇蹄類(蹄が一つ)であるため病勢を止めることは難しく、重症に至ると予後不良となることが多い。
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