母と息子は分かり合えるか

2008/08/05 火 13:31
HY



母は鰊漁に湧く北海道や戦争に向かう日本を背景に、息子は労働争議や学生運動を背景に(双方の空気感は少し似ている)、それぞれの生を生きる。時に女として、時に男として。

二人の時空の隔たりは、物語を追うにつれ次第に近づいていく。ラストシーンでクロスするのかと思っていると、二人のラインは微妙にすれ違ったまま終わる。
母と息子はクロスしない…それが作者が描きたかったポイントらしい。

作者が描きたかったといえば、そもそも作者の根元的な動機は、母の手紙の舊仮名遣ひや青森弁(南部弁か)を書きまくることにあった気もする。

なんにせよ非常に骨太の作であった。

*

次作は「新リア王」という。

国政政治家である「父」を巡る女の闘いでも描かれるのだろうか? 漁船員であった彰之も国政に向かうのだろうか。
で、合田らとはどこでクロスするのだろうか。(単行本が出るのはまだまだ先だが)

重たいので正直あまり食指は動かないけど(笑)、引き続き読んでみる。

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