高価で乾燥的なワルツ

2008/12/08 月 11:59
HY


開演前に着席すると、ティンパニやオーボエの人が楽器の調整中。いつもの光景ではありますが、本番の前の徐々に張りつめていくひと時。けっこう好きです。

指揮は高関健氏です。

1曲目は「スペイン狂詩曲」。
冒頭のピアニッシモ(かな?)がしずしずと流れ出します。例えばCDだったら聞いててもつい流しちゃう部分に、自分の神経が集中して行くのがわかります。やっぱりナマはいいなぁ。レコードなら、CDよりは曲への没入度が高いかもな、針を落とすっていう儀式があるからな、なんて考えているうちにプレリュードが終了しました。
…と、客席から、大地をどよもすようないびき?が聞こえてきます。は、早くも?(^^;)

いやいいのよ、かのバーンスタインは言った、「いい音楽は眠りを誘うものだよ」と。

でもよく考えてみると、オレも「集中」とか言いつつ余計な考えごとをしていた事実。なんか、よくないんじゃない今夜の演奏?
音楽がノっていないというか、音がパーツ・パーツとしか感じられないまま、曲が終了しました。
あれぇ?てなもんです。
「いびき」も無理からぬ…と思っちゃった…かも。

2曲目、「左手のためのピアノ協奏曲ニ長調」。
今夜はこれを聴くためにチケットを買った、という楽しみな曲です。
ピアノは舘野泉氏。2002年に脳出血を患った後、ほとんど左手だけで演奏活動を続けている方です。
先日北海道新聞にインタビュー記事が載っていました。この曲は「左手」という話題性だけではない名曲。元気な頃もやりたかったのになかなかオーケストラが取り上げてくれなかった。が、倒れた後はこの曲ばっかり(笑い)、というようなことを仰っていました。

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