テツガクの歴史

2009/02/13 金 15:56
HY


image[弁証法―自由な思考のために (中公新書 322)]
弁証法―自由な思考のために」 中埜 肇 (中公新書)


「弁証法」といえばヘーゲルで、昔は哲学の代名詞みたいな気がしたもんだ。
この本は、弁証法の(著者が考える)定義と、その歴史を振り返る。ソクラテス、プラトン、アリストテレス、カント、ヘーゲル、マルクス・エンゲルス、キエルケゴールと続く哲学史のひとつの流れの瞥見である。

哲学と自然科学はかなり早い時期に分化したとなんとなく思っていたけど、人間の認識を相対的と見るなど、現代の認知科学に通じる内容を持っている点などは勉強になった。

*
ところで冒頭で著者は、「弁証法」など哲学用語の歴史的な揺れを指摘するとともに、ことばの曖昧さを放置してはいけないと説く。

このくだりを読んで、日本の文物のさまざまな名前がいかにいい加減につけられているかに思いが至る。(無意味な略語・多国語の無闇な混合・意味不明な雰囲気赤ちゃん言葉など)

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