貧困大国への道 II
2010/08/12 木 15:02
HY
と、こんな調子の話が続く。なんとも恐るべき、“支配者階級”の欲望。
そしてターゲットは、貧困層やマイノリティばかりではなく、先日まで普通の生活を営んでいた中流層にまで及んでいく。
拝金国家・アメリカは本当に病んでいると思わせられる、本当にショッキングな内容である。
だが、前回のエントリにも書いたけど、これは必ずしも対岸の火事ではない。
小さな政府とか規制緩和、官から民へといったキーワードは日本にもじわりと近寄って来ていて、官僚独裁ニッポンに風穴を開けてくれると期待している向きはあるのではないか。
オレなんかもどちらかと言えばそっち方向だが、その向こうでほくそ笑んでいる人間がいないとも限らない。極端に走るとアメリカ並みの超不平等社会が口を開けて待っているかも知れないのだ。
どっちの世界がいいのか悪いのかという話ではなく、互いのチェック機能や、極端に振れないバランス感覚が重要なのだと思うが、極端に振れるのが近頃の世相なので、不安は尽きない。
で、アメリカの惨状に対し「市民の味方」オバマが颯爽と登場してチェンジが訪れるかと言えば、答えはNOなのである。
本のエピローグにこんなくだりがある。
「次の選挙ではどこを一番重視しますか?」
「選挙資金の出所です。オバマ選挙とその後の一年で一番学んだのはそこでした。この国では一票とは一有権者のことではなく、一ドル紙幣なんだってこと。この一年、税金が湯水のように使われた業界は、すべてあの選挙でトップ献金者リストに入っています」
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