[第1回]2002.5.18 うどんづくりに初挑戦してみる。
「今夜何食べよう?」「うーん、思いつかない」という会話があったその日、「じゃ、うどんでも打ってみるべーか。金もないし」ということになった。
そう、思い出すのはあの香川で食したうどんである。あのコシの強さ、あのシンプルな中の奥深さ…こないだなんか、夢にまで見ちゃったもんな。
おいそれと出かけることもできないので、「なに、材料は手に入る。ソバほどの道具もこだわりも要らぬ。自分で再現しちゃれ」と思うのは自然な流れであろう(かな?)。とはいえ、簡単に見えてそうはいかないだろうことも、だいたい見えている。つまり「冒険」である。冒険というか短絡というか早計というか、この取り組みには我ながら少し足りないのではないか?というくすぐったさがあったので、試行錯誤の姿をこうしてホームページに残してみることにした。さて、そのアホな軌跡はどうなりますことやら。
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前置きは早々にして、ずっと以前会社の同僚さんからもらった簡単なレシピと、もともと家にあった日清の強力粉と薄力粉を取り出して、イザ戦闘開始である。
ちなみにウチには温度計・湿度計がないのだが(欲しいナ)、この日は曇、暑からず寒からず、雨上がりだったので湿度はやや高め、という気候であった。
1.取りあえず2人分ということで、強力粉・薄力粉をそれぞれ3/4カップ(150cc)ずつを取り分け、粉ふるいにかける(そういう妙な道具はある)。本当は地粉、あるいは中力粉とレシピにはある。
2.塩水を用意する。だいたい1%(と言えばパスタを茹でる時と同様だ)が目安になるようなので、ミネラルウォーター1カップに、小さじ1杯の粗塩を加える。山勘だが、ちょっとしょっぱすぎな気がする。とは言え基準がないので、取りあえずこのまま進める。
3.「1」の粉にちょっとずつ塩水を加えながら、こね始める。半カップほどの水で、だいたいまとまるくらいな堅さになった。
4.ビニール袋にくるみ、足で踏んでは返し、を10回ほどくりかえす。踏めば踏むほどよい、とイメージとしては思っていたのだが、どうやら踏みすぎると堅くなってしまうらしい。
5.30分ほど寝かす。後で見たら、レシピには、寝かすとは書いてない(^^;)。それに、寝かせた後は表面がしっとりした感じだった。これも後で考えたら、ゆる過ぎだったのかも知れない。
6.めん棒で伸ばし、2-3度折り畳んで、うどんらしき太さに包丁で切る。これがまた難しい。切るそばから、切り口がくっついてしまう。この辺に、「ゆるさ」が現れているのだろうか。慌ててyokoの手を借り、粘土細工さながら、折り畳みをのばして行く。一応、麺(てゆーか紐)みたいになってきた。
7.たっぷりの熱湯に放り込む。ゆで時間、12分。
8.万能ネギのみじん切りを入れた丼に、直接麺を上げる。いわゆる「釜上げ」である。そこへ、生卵と、昆布・鰹ダシをベースにしためんつゆ(ダシを引いている最中、「しまった、うどんはイリコだった」と思い出したのだが後の祭)を少しかけ、できあがりの図である。
さて試食。
見た目は、麺がちょっと淀んだ感じはあるものの(^^;)、いかにもそれらしい。
んむ、まず壊滅的に一口も食えない、ということはない。これは望外のヨロコビ。
麺は全般にゆるく、コシのコの字もない。と思いきや、部分的にちょこっとだけ感じる。要は、麺の太さがバラバラなのだ。
めんつゆは、普通の吸い地と同じなので不味いことはないが、若干弱い。もっとしっかりとしたダシを取る必要があるようだ。
こんなわけで、初回は終了。最悪の事態は免れたかに思えるが、非常に明確な反省点が数多く得られたのが収穫である。
次回が楽しみだ。
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