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2007/05/14 月

(夕張)真実はどこに

観光施設の一括運営受託が決まったとき、加森公人社長は、希望者の全員再雇用を明言した。あの報道では、条件つき、のニュアンスはなかったように思う。
わたしは、夕張リゾート株式会社の西田吏利社長にさらに訊(き)いた。
「西田社長は、受託決定の経緯はずっと見てきたのですか?」
西田社長は首を振った。
「いや、決定後、三月の八日か十日ごろに突然言われたんです。お前がやれって」
何か重大な食い違いが起こっているようだ。西田社長に加森社長の意図が正確に伝わっていないのか。
わたしは、さらに訊いた。
「加森観光では、将来夕張をどのようなリゾートにするという構想なんですか」
「構想はとくにありません」
「新規投資は?」
「まったく予定していません。とにかく施設のリニューアルの原資を稼ごうと思っています」

企画・連載 : 北海道発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

この人、先日たまたま、TVで見たなぁ。
ぐるっとパス」の紹介というか検証がひとつの話題になっていた。このパス、大人一人3,150円で、市内14の施設の見学・利用ができるというもの。
人気コンテンツをフックに、不人気コンテンツの利用促進も図り、合わせて客単価の、ひいては収益の拡大を実現しようという手である。
確かにセオリーとしてはあるんだろうけど、不人気コンテンツのレベルが極端に低い(と思われる)夕張での実態に合っているのか。
「バスで巡れるからラクでいい」というお客さんがいる反面、「歴史村だけ見たいのに、高すぎ」と背を向ける人も。

あんまり考えてないなぁ。

というのが、そのTV番組を見た感想であった。
そこへこの報道。
やっぱ、あんまり考えてないみたいだなぁ。

そう言えば、夕張在住の某知人が、「市長は、夢は語るが根拠がない」という意味のことを言っていた。

加森観光も市長も、「救済」に乗り出したことでイメージはよいが、そのイメージの向こうの真実に目をこらす必要があるように思った。

*
ところで、夕張リゾート社のWebサイト
デジハリの有志が作ってるんだって。
「うまく使った」なぁ(^^;)。

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Comments

加森さんだからなぁ…というのが正直な感想。夕張をどのようなリゾートにしていくか?なんて構想は初めから持ち合わせていないんじゃないのかな。

加森はトマムから撤退したけど、星野は残ってしまった(ババを引いた?)わけで、その辺りから考えてもリゾート構想なんて夢を一切語らないのが、善くも悪くも加森的という気がします。

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