<< モンゴルナイト | main | 今季初フリース >>

2006/10/09 月

余りにも困難な任務

山岳警備隊、出動せよ!

山岳警備隊、出動せよ! (富山県警察山岳警備隊 編) 東京新聞出版局

稜線で落ちそうになったら、富山県側へ落ちろ。そうしたら彼らがきっと助けに来てくれる…。

そうまで称賛される、富山県警山岳警備隊の手記集。
最上級のオマージュも、警備隊の側から見るとただ果てしなく困難な任務の連続だ。悪天だからと逃げることもできず、常に二重遭難の危険の隣で日夜活動を続ける。「山が好き」なだけでは到底つとまらない、ある意味山の魔力に取り憑かれてしまった男たちの物語なのである。

山の事故には、落石などの不可抗力ももちろんあるが、準備/装備不足、天候の見誤り(もしくは、見てない)、ダメなガイド(パーティの分断)など、当然避けられるべき事故も少なくない。

(この三連休も、北アを中心に死亡遭難事故がいくつか起こっているようだ。悪天になるのはわかりきっていたはずだが…。ほかならぬ富山県警も出動したり撤退したりしているようだ)

山歩きをしている以上、救助の手を絶対に煩わせないとは言えないが、最低の準備だけは怠らないようにしたいと改めて思う。

Trackback URL


Comments

Comment form