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2008/01/16 水

国家の罠

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)
ひろ師推奨図書シリーズ。

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて」 佐藤優 (新潮文庫 さ 62-1)


ちょうど、文庫化されたところである。
例の「ムネオさんの犯罪」辺りに連座して、背任、偽計業務妨害で起訴された著者である。

(余談だが、本屋さんに探しに言ったら、著者の本がズラリと並んでいた。
こんなに書いているのか…と驚いていたら、ちょうどこんな指摘を見かけた。(しかしなんでこのシトはこんなに攻撃性向が強いのだろう…))

*
さてこの本は、田中真紀子外相(当時;「外務省は伏魔殿発言」などで旧弊にクサビを打ち込む正義の味方に見えたっけ)×ムネオさん戦争の裏事情や、北方領土を巡って、ソ連~ロシアとの間で水面下の交渉が進められていた頃の内幕、逮捕拘留されてからの検察官とのやりとりなどが迫真の筆致でえがかれている。

そして、外交とはどういうものか、検察とは(あるいは国策捜査とは)どういうものかについてアウトラインを教えてくれる。さらに、小泉政権を境に日本はいったいどう変わったのか?についても理解を与えてくれる。(それがつまり、傾斜配分:格差社会の始まりと、国際間協調ではないアメリカ偏重外交の始まりである)

たいへん感銘を受けた。

ひろ師にこの本を紹介された時に、「それはムネオさんを弁護する本なの?」と(真実以前に、ムネオさんは生理的に受け付けない人なので)警戒感を抱いたのだが、まさしく弁護する本であり(なんら悪事は働いていないという)、かつムネオさんが北方領土問題の解決や(今後も含め)北海道の振興に不可欠の人物だということを豊かな説得力で教えてくれる本であった。

もっとも、事実関係をウノミにするつもりはない。
もとよりもっぱら片方の側から書かれた本であるし、本当のことがすべて書かれているわけではない(嘘はなさそうだが)。真実はよくわからない。

代わりによくわかったのは、國民はなにも知ら(されてい)ないのだなぁ、という、読後の高揚とはウラハラな空しい現実であった。

なお、ムネオさんとともに、裁判の方は係争中である。

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