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2005/06/01 水

sir-etoko

「知床」が世界遺産に登録されることが濃厚になったという。
自然遺産としては日本で3コ目(白神山地、屋久島に次いで)、文化遺産も含めると13コ目である。
まずはめでたい…のかな?

でも世界遺産って、つまるところ何?と思ったので調べてみた。

  • 国が手を挙げ、申請する
  • IUCN(国際自然保護連合)という機関が調査・勧告し、UNESCO(国連教育科学文化機関)が決定・登録する(リストに載せる)
  • 経済的援助とかはない
  • 申請した国が、保護の義務を負う
  • 世界が注視する

以上、らしい。
ダムの影響を見極めるなどの勧告に日本が対応できなかったり、保護が充分でなかったりしたら登録が取り消されることもあるらしい。

知床にとっては、国の保護義務を取り付けたということになるかも知れない。
かなりの割合が誰かの私利私欲の足しになったと思われるダムなどが減る役に立つといいと思う。
自然が本当に手つかずのまま遺されるのなら素晴らしい。

でも、何しろ日本のことだから。
いろいろな意味(観光の材料とか)で“踏み荒らされて”しまうかも知れない。
逆に、一部の人間だけがアクセスできる封鎖空間になってしまうかも知れない。(鍵で閉じられた林道みたいに)
どっちにしても、人間も含めた自然が自然のままに共存するイメージは、湧いてこないんだよなぁ…。
(2005/7/15追記)

7/14、南アフリカ・ダーバンで開催されていたユネスコ世界遺産委員会で、知床が世界遺産に登録されることが決まりました。

これはもちろん、ゴールではなくスタートです。

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Comments

>人間も含めた自然が自然のままに共存するイメージ
「Sustainable Tourism(サスティナブル・ツーリズム)」
という言葉が、そのイメージを表現した言葉ですね。

一応、観光のプロより(笑)
サスティナブル・ツーリズムってなになに?
なんでrとeの間にハイフンが入るのですか?
> おが
気になったので調べてみたら、
「自然保護とサステイナブル・ツーリズム」P.イーグルズ
「観光につける薬…サスティナブル・ツーリズム理論」島川崇
など非常に興味深い本がヒットしました。
探して読んでみようっと。
(札幌市中央図書館にはなかったorz)

> 三四郎
単語の句切りなんで、便宜的なものです。
って言っても説明になってないのかな(^^;)。
知床の語源で、「大地-どんつき」という意味だそうです。
>おが
Sustainable=細々継続可能 といった意味でしょうか(釼持意訳で(笑))
Sustainable Tourism、Sustainable Developmentなどという言葉が、観光上注目されてます。
昨年北大で開催された観光情報学会でも、ハワイ大学の観光情報学科教授がさかんに使ってました<その言葉
しかし、通訳者がそのニアンスをなかなか伝え切れていなかったのが残念でしたが。

Ecoって言葉に「宗教」はいっちゃったんで(苦笑)、最近の観光政策では使わないんだよ<Eco

で、「最低限の開発行為=その自然環境のメンテに必要な、最低限のお金を継続的に稼ぎ出す手段」で、観光に関わる場合に、Sustainable Tourismが使われる訳ですね。

ついでに「なんちゃってEco(笑)」な自然志向商品やサービスを表す言葉として、最近
「LOHAS」という言葉が注目されてますね。
ドカンッ!とブームになる観光ではなく(ニセコのオージーみたいな感じではなく、ということ)、細々と続ける観光という意味でいいのかしらん?

>HY

「観光につける薬…サスティナブル・ツーリズム理論」ってのは、私も Amazon でヒットしたんだけど、在庫切れだったんだよねぇ。ちなみに道立図書館にも蔵書はないもようです。
「観光につける薬…サスティナブル・ツーリズム理論」は、数年前に人に貸してあるので、催促して取り戻してお貸ししましょう(笑)
私が始めてサスティナブルという言葉に触れた書でもありました。

1冊宅急便するのもなんだから、ほかに希望の本がありましたら「分野指定」で教えてくださいな。
マーケティング関連なら、かなりの冊数アルよ(笑)

p.s.ほかに観光で最近キーワードとなっている言葉に
「アジャスタブル(バリアフリーに代わる言葉)」もあります。
府中市立図書館にはあるようです(笑)>おが
んじゃ、後でお願いします>ぐ

そっかぁ、道立図書館は府中市立図書館に負けるのかぁ....>HY

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