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2007/04/30 月

(これも)ココロの作用

時間はどこで生まれるのか
友人の日記経由。

時間はどこで生まれるのか」 橋元淳一郎(集英社新書)

最新の物理学的成果に基づくと、「時間は実在しない」のだそうだ。
ただ、と著者は第一章でいう、

「一流の物理学者というのは忙しいものだから、時間の非実在性などということを一般の人にわかる言葉で説明している暇がないのである」。

いいねぇ、知的啓蒙書っていうのはそれに明快に答えてくれるものでなくっちゃね!と思っていると、ページを繰ったとたんに次のような記述に出くわす。

「(空間と時間の関係を座標軸で描くとき、)「時間は実数、空間は虚数」なのである」。

いきなりダメでーす。
バッターアウーツっ。
結局、著者も忙しい物理学者の一人ではないのか…(ハードSFも書いているらしいが)。

はぁ…。

でも昼飯一回分くらいのお金を出したんだから、一応最後まで読みました。
まぁ結局、物理学は相対論とか量子論とか言って、不可視な原理を可視化してきたわけだけど、そうやって掘り下げていくとまた不可視な部分が見えてくる(←「現れないのが透明人間♪」論法)、そんな「因果」な世界に我々は生きている、ということなのでしょうね。

というわけで、昼飯一回分の価値は充分にある一書でした。
(どういうわけなんだよ…)

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Comments

あ、先に読まれちゃった…
量子論、超ひも理論など、何冊か読みましたが。
同じ本を何回読んでも理解できないのは面白いです。
この本はどうかな…? 読んでみましょうか。

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