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2005/05/16 月

北海道の地名

アイヌ語地名の研究〈2〉―山田秀三著作集
山田秀三氏の「アイヌ語地名の研究 第2巻」を読む。

かねてから欲しい本なんだけど、全4巻で24,000まんえんもするので、手が出ずにいる。
先日図書館でたまたま見つけたので、つい借りてしまった。
名著だと思うなぁ。

山田秀三氏(故人)はもともと北海道曹達という会社の社長さん(創業者)だった人で、学者というわけではない。おそらくは個人的な興味から、金田一京助氏の門を叩いてアイヌ語を学び、地名研究に没頭した。
研究といっても、そもそも「現地踏査の人」であった。過去の文献、アイヌ語の知識を駆使されたことはもちろんだが、何より現地へ行って地形をつぶさに見極め、古老の話を聞いてアイヌ語由来とされる地名の意味をたんねんに掘り起こし、あるいは過去の通説を正された人なんである。

オレなんかには消化しきれないけど、ものすごく面白い。凡百のロマンより遙かにロマンチックな小宇宙が、この書の中には詰まっている。
興味本位でちょっと引かせてもらうと、今の「倶知安峠」はかつて「稲穂峠」と呼んだそう。仁木と共和の間にある稲穂峠と同名である。
それものそのはず、むかしそうした越路(峠)では必ず旅の無事を祈り、イナウ(木幣)を捧げて神に祈ったという。あちこちに「イナウ峠」があった由。

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Comments

へぇへぇへぇへぇ・・・・・・
> 全4巻で24,000まんえん
マジですか?! 億の本なんて(笑)
2億4000まんえん万円の本を図書館は貸さないよな…(笑)。

はて、じゃ高い本てのはどのくらい高いのか?
http://park8.wakwak.com/~dendo/manabou/
8億円…。

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