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2006/09/29 金

坊ちゃん

恥ずかしながら、夏目漱石の「坊ちゃん」を初めて読みますた。
即席松山かぶれってことで、はい。

一読して思ったのは、「なんじゃこりゃぁ!」てなことでした。

文学的価値はともかく。
カラっとした青春小説(東京から松山に赴任した新米教師が、周囲の個性的な登場人物とともに笑ったり悩んだり“マドンナ”に恋こがれたりしながら成長して行く話…なんてわかりやす杉(笑))だとばかり思っていたんだけど、全然違う。
直情径行・無鉄砲をムネとする坊ちゃんが、松山くんだりまで飛ばされて、ただ軋轢を起こして戻ってくるってだけのねじくれた話じゃん。
“マドンナ”だって人の好い許婚者をほっといて別のオッサンに口説かれちゃうだけの女(登場人物とさえ言えない)だし。
いい人なんか一人も出て来ない。
なにより、松山に対しては田舎だの不浄だのと、とにかくけなす一方じゃないですか。

先日行った時には、出版100年というタペストリーが町なかに架かっていたり、旅館の部屋には一冊「坊ちゃん」の文庫本が用意されていたり、坊ちゃん電車の、坊ちゃん饅頭のとさんざ観光に利用しているけど、いったい松山は何を考えているんでしょうか。

いやー、呆れたを通り越して、力なく笑うしかありませんでした。

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Comments

あら~そうだった?
道新夕刊の連載小説 確か「坊ちゃん」の現代版とか云うフレ込みだったと思う。
有島武郎のカインの末裔もストーリー的にはなんだかよくわからんけど、大正時代のニセコ周辺の描写がなかなかおもしろいです。

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