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2006/07/07 金

オシムの言葉

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える
サッカーW杯ドイツ大会が始まる前、日本は1分2敗で予選敗退と予想していた。得点はせいぜい2点くらいとも。
いや、別に自分の予想が当たったとか慧眼だとか言いたいわけではない。

asahi.comの「WEB投票」を見ても、日本が予選を突破できるとした票が318だったのに対し、突破できないは1,098票に上る。この手の投票は希望的観測に流れがちであるにも関わらず、5人に4人は「日本は勝ち抜けない」と考えていたことになる。
日本の実力はそんなところ…とみんなが薄々考えていたのではないだろうか。

対して、マスコミや識者の見通しはどうだったろう。予選突破はやばいとか負けるとかキチンと予想した評論家が何人いたろうか。「きっとこうできる」「こうすれば勝てる」「相手のここが弱点だ」という論調ばかりではなかったか。
マスに向かってあまり悲観的なことを言いたくない…その、言う方も言われる方も「なあなあ」な甘えの空気。

そして結果を受けるや、川淵・ジーコバッシングや戦犯探しの嵐が巻き起こる…その素人臭さ、イマジネーションの単純さ。

それが結局、今の日本のサッカーだし、日本そのものなんではなかろうか。(もちろん自分もそこに含まれている)

*
新しい日本代表監督に内定したイビツァ・オシム氏は、この本を読む限り本当に戦争(家族や隣人の生死)との板挟みの中でサッカーをやって来た人だ。
指導する言葉のユニークさ、鋭さが読めるかと思って興味を持った本だったが、遙かそれ以上の内容が書かれていた。

そんな人が日本のサッカー(日本そのもの)にどのような風を吹き込んでくれるのか。
期待したいと思う。

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える (木村元彦) 集英社インターナショナル

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Comments

個人的には1勝できると思っていたんだけどなぁ(オーストラリアに)。ただし、これは希望だからね。実力は拮抗していたんだと思います。

でも、あのオーストラリア戦はとにかく走らなかった。はっきり言うとさぼっていたプレーが続出していたわけで、それは走らない選手、そんな選手を変えられない監督(ジーコの選手交代はいつも問題ありだと思う)、そんな監督を4年間使ってきた協会の責任なんだと思うのね。

私としてはオシム監督は良い選択だと思います。でも、ジーコサッカーの総括が出来ていない状態で、次の監督を決めたってまた同じことの繰り返しになるように思うのです。
苦労人オシムですね。
良い監督だとオイラも思います。
本、読んでみたいですね。

しかし良く考えればWC3回目ですからね。そうそう甘くはないって事なんでしょうね。

FIFAランキングってのも当てになりませんよね~

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