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2006/07/17 月

読書しゅうかん

博士の愛した数式
ときどき、ネ申でも降臨したみたいに本が読みたくなります。年に1回か2回。
そうでない時には、ほんと数カ月、1冊も読まなかったりするわけです。

その間は、あれも読みたい、これにも惹かれる、と次々に買ったり借りたりして未読の書が積み上がり、途切れることがないのですが、どうやらこの本をもって今回のネ申は終了ということになりそうです。
(と言いつつ、自分の「意志」とは関係ないところがネ申たるゆえんなのですが…)

*
今回一番下に積まさっていた本は、以前から機会があったら読もうくらいに思っていた

博士の愛した数式 (小川洋子) 新潮文庫

です。
友人ひろしが最近読んだようで、「まあまあ」と言っていたので、つい買ってしまいました。

読んでみますと、いかんせん。
浮かびますよね。寺尾聰の顔が。「博士」が出てくるたびに。(たまに、ひろしの顔も浮かびましたが(笑))

原作そのものが豊かなイメージを持っていて、すでに面白い場合、「映画化」は必要ないんじゃないかと私は思います。文章を自分の頭の中で紡いで行くとき、そこには無限のイメージがあります。でも映画化で、そのイメージが寺尾聰の顔に固定化されてしまうからです。(イヤ寺尾聰がダメってわけじゃありません)
それに映画化って、安易なコマーシャリズム、もしくは映画の活力というか造形力が弱まっていることの代名詞みたいに思えません?

さてところが、その原作に例えば、じゅうぶん面白いんだけど少しだけ不満があったりするとどうでしょうか。
博士はなぜ子供(の保護)に異常な執着を見せるのか?
「義妹」との真の関係は?
「80分」とは何なのか?

そういう、いわば“行間”を描いてくれるんだったら「映画化の是非」はまた違って来るかも知れません。
映画をご覧になった方。いかがでしたでしょうか?

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Comments

映画と原作は別のものって言うよね。
そうそう。
これも面白かったけど、映画は見る気ナシ。
なんたって寺尾聰の「半落ち」の演技にうんざりしたので、絶対に見る気ナシ。
私も原作は読んだけど、映画は見なかった。
まあ、私の場合は、なかなか映画館に足が向かないというのが、主な理由ではあるが(笑)

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