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2009/11/03 火

ハムの強さ

「G」が進出した時点でもう日本シリーズは見ないっ、と思っていたんだけど、第一戦のTV解説がノムさんと聞いて見てみることにした。

(ちなみに第二戦の解説はキヨハラ氏+ゲストにシンジョー氏。順番が逆だったらやっぱり見なかったかも知れん(笑))

いやさすがですなぁ。

時としてボヤキや毒があり、また札ドの大歓声にツブヤキ声がかき消されたりもしたが、抽象的なことや精神論的な面からではなく、状況がこうだからこうなる、こうすべきだという理詰めの指摘には説得力があった。

前にも書いたことがあるが、この説得力が組織やプレイヤーを動かす原動力だったろう。
(ただ、マスコミを介したボヤキが伝達の主な手法だったので、うまく回らなかった部分も多かったのではと邪推するが…(^^;))
ところで本題はこっち。


メンタル・コーチング 潜在能力を最高に発揮させるたったひとつの方法


著者はヒルマン監督の時のヘッドコーチで、現解説者の白井一幸氏。こちらも、プレイヤーをやる気にさせる理詰めの方法という意味では通じるものがある。

本によれば、「メンタル・コーチング」の反対語は「フィジカル・コーチング」ではなくて「メンタル・ティーチング」。

熱血根性時代のコーチは「オレはこうだった」「こうしろ」「頑張れ」が多く、選手自身が考え、気づく指導法とは縁遠いものだった。
基本的なことがらを知らない人には教える(ティーチング)は有効だが、調子を落としたり、ミスをして凹んでいるプロに頭ごなしに何かをやらせようとしても決して身につかない。

本書にも出てくるが「馬をムリに水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」という通り、「やる気」というのは「やれ」からは生まれて来ないのである。

本人が気づき、納得して実行するには、まず叱責することをやめよう…そんな調子で、いかにファイターズを育てて行ったかが綴られる。

ノムさんをして、スタープレイヤーはいないが個々がやるべきことを知っていて実にいやな攻め手を打ってくる強いチーム、といわしめたファイターズのバックボーンを、ここにかいま見ることができる。

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