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2005/07/25 月

大相撲乃憂鬱


写真は朝日新聞ヨリ
横綱朝青龍が名古屋場所で5場所連続優勝を決めた。
千秋楽まで賜杯の行方もわからず、緊迫した展開はここ最近になく面白かった。
栃東の方が好きなので結びの一番の結果(=写真)は残念だったが、この横綱の強さ・早さ・巧さは際立っている。一人横綱の重圧の中でここまでの成績を挙げているのは、大関陣を始め下位が物足りないことを差し引いても快挙と言えるだろう。

だがしかーし。
このガッソポーズはいかんね!
その昔、小錦(現KONISHIKI)が誰だかに負けて土俵に這いつくばった時、悔しくて拳で土を叩いたことがあった。その時に巻き起こった非難の嵐をよく覚えている。
翻って今回の朝青龍はどうか。
横綱の品位を口にする向きもあるらしいが、報道等を見る限り特にそうした声は聞こえないように思う。
よい所作と悪い所作、横綱と平幕(確か当時…)、今(幕内力士の1/4が外国人)と昔、の違いはあるかも知れないが、土俵上で感情を露わにしないのが大相撲ではなかったか。

まぁ、いろいろニポンの良き伝統はすべて失われつつある。
大相撲も、ほどなく外国人ばかりになるだろう。
(そのような時代ですらみんな髷を結っている違和感も、逆から見ればある…)

演出も変わるんじゃなかろか。
「出」の時には館内のライトが落とされ、スモークが焚かれ、各力士固有のファンファーレが鳴り響き、絶叫系の呼び出しがPAを通して吠えまくる。
取り組みの電光板は当然動画表示で、バックには炎がゆらめいている。
行司はと見ると、何とキューちゃんではないか。

ルールも改定されている。
土俵と「足の裏以外が着いたら負け」は残るが、それ以外は何でもありだ。
決まり手も、「髷ねじり」を含めて150くらいに増えている。

そしてあと30年も経てば、マシン・アーマードな力士が金属製の巨体を揺らし、文字通り火花を散らして激突しているかも知れない。

長生きはしたくないものである。

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Comments

相撲はスポーツじゃない、宗教儀礼だ!、と言い切ってしまえば、本来の姿である奉納相撲に戻れると思います。(当然外人力士はなし)
そう…だねぇ(^^;)、戻れっていうならそこまで戻らにゃね。

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