Paris Tour 1998 (solo)

 ・・・初おフランス独り旅

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第2日  1998.10.3(sat):Paris #1
 
空港駅のホーム 第2日 10:30 パリ、シャルル・ド・ゴール空港(CDG)着
日本時間17:30、成田からの経過時間は実に25時間40分。日本との時差は7時間。
入国審査や税関、バゲジクレームはいずれも素通し。拍子抜けというか呆れるというか、危ないんじゃないかと訝る。

市内まで電車で行こうと思うが、最初、駅のありかがまったくわからず途方に暮れてしまう。最終的にシャトルバスに乗って行くのだと判明。無事駅へ。
電車のドアは半自動になっており、到着しても人が乗降しない口は開かない。ドアのところのボタンを押すと初めて開く。

座席にバッジを置いていく 11:58 Gare du Nord(ギャール・ドゥ・ノール=北駅)行き
電車内でいきなりギターとパンフルートの演奏を始める人があり、面食らう。恐らくはインディオ系の、芸人であった。そういうことはパリでは珍しくないらしい。
また、おじいさんが車両に入って来て、目の前にバッジを置いていく。買えということらしい。そのままにしておいたら、再び拾って行ってしまった。
車窓からは、橋脚や塀に夥しいペイント落書き。いずれもなかなか堂に入ったデキである。

およそ30分でパリ市内


天井からあちこちたくさんの案内表示板が下がっていて目がついていかず、戸惑う。地上のバス乗り場に出てしまったりさんざ迷った挙げ句、M(メトロ=地下鉄)(4)番線の乗り場方面を発見する。
汚れきった浮浪者、何事か声をかけてくる怪しげな男などあり。

メトロ方面とおぼしきところに自動改札があり、出口だと思って切符を入れると、取り込まれることもなく向こう側に出てきた。なぜだろう(2CLと書いてあるので2路線まで乗れるのかと思ったが…?)。とにかくそれでメトロのホームへスルー。メトロもドアは半自動。古い車両はハンドル状になっており、それを回すと開く。

ホテルを探す


M(4)でマルカデ・ポワソニエ駅に着く。地上へ出ても、まるで方角がわからない。
ホテルの住所地であるクリニャンクール通りとビルに表示があるので当たりをつけ、歩き始めるがなかなか見つからず、またうろうろしてしまう。荷物が重い。
地図をよく検討すると、マルカデの駅からは結構離れている様子。いい加減泣きたくなったところでようやく投宿先Comfort Innの看板を発見。

とっても目立たないホテル ひとつの独立した建物が見つかると思っていたのだが、壁の一部がホテルだった、という感じ。正面はごく狭く、奥行がある構造になっているので、さっき向かい側の歩道を歩いたのに見落としていたのであった。

奥まった一室 14:00 チェックイン
28号室、「3階」の角部屋。1階はゼロと表示され、2階が10番台の部屋になる。
エレベータが面白い。ボタンを押してハコが降りてきたら手動でドアを開けて乗り込む。3人乗れるかどうかという狭さ。

廊下は薄いオレンジ色の壁に水色のドアが並び、とてもきれい。部屋に入ると、まさに日本のビジネスホテルと同じようなつくりだ(ただし、当然風呂はなくシャワーのみ)。小ぢんまりしているが、清潔な感じでGood。

まず電話を調べてみると、モジュラー式ではないのでパソコンはつながらない。残念。

テルトル広場 パリ、モンマルトルの丘
荷物をほどいた後、さっそく徒歩5分(フロントマン談)のモンマルトルの丘(サクレ・クール寺院がある)に出かける。
結構な急階段をゆっくり昇って行くと、パリ市内の眺望が開けた。
寺院の中を少し見た後、丘の上からパリの風景を眺める。レンガと石の色か、また黄昏のためか全体に無彩色だが、一様な色の美しさ、伝統の重みとか言うのか、その風景の深さが一発で気に入った。観光客も大勢いるが、寺院の前の階段に腰をおろして、かれこれ2時間近く見とれてしまう。

シャッターひと押し1フラン カメラのハリボテをまとった日本人の青年がいる。「シャッターひと押し1フラン」だという。小銭を稼いでパリで生活でもしているのだろうか。
竹馬をつけて踊る人、ピエロ然と演技する人、止まったまま動かない人など、大道芸人も多い。

その後、寺院の脇にあるテルトル広場へ回り込んでみる。画家がイーゼルを並べて似顔絵を描いたりしているので有名なところだ。淡い線画調のもの、青ベタの中に白い波だけが立っているといったものなど、気に入った絵がいくつかあった。
ここにHクン推奨のレストランがあるというので探すが、言っていた「赤い店」がいくつもあり、特定できず。
日本に送る用の絵はがきを買う。
広場に時ならぬ楽の音が上がり、パレードが入り込んで来た。大阪からの、法被を来たグループも混じっている。何かワインの協会らしきもののパレードらしい。楽隊やオープンカーに乗った「クイーン」、ワイングラスを掲げながらねり歩くおじさん達など、多彩な面子。狭い広場がたちまち人で溢れかえってしまった。

競馬新聞を探しに


いったん丘を降りて、競馬新聞を探しに行く(パリ行きの目的は世界的なレース・凱旋門賞観戦なのだ)。
アンヴェール駅方面にスタンドがあり、そこで購入。1部6,8F〜7F×3部。うち凱旋門賞の記事のみの特集紙が2部。
(フランの小数点は、ピリオドじゃなくて「,」で表すので紛らわしい)

パリの一押し?Grec Sandwitch ホテルのはす向かいの店で、気になっていた「Grec Sandwitch」を買う。ナン風のパンを横に裂き、柱状に積み重ねてグリルして細かく削いだ肉、野菜(レタス、トマト、キュウリなど)、フリット(フレンチフライ)と一緒に詰め込んだもの。これがやたらに旨い!

タムロする若者 それをパクつきながら、再びモンマルトルの丘にぶらぶらと昇って行く。階段下の芝で、5〜6人の若者がパイのようなものをつつきながらビールを飲んでいる。不良ぽい雰囲気だが、面白いと思ってカメラに収めた。

濡れ衣!事件


またしばらくパリを眺めて降りる。ホテルへ戻る途中、Championというスーパーでボルビックと安ワイン(10F)、ツマミのハムを買う。もう一件、ホテルの並びにスーパーを見つけたので入り、ビール(2F…安い!)を買おうと、レジに並ぶ。
夕食前の時間帯だけに、ずいぶん混んでいる。するとさっきの若者がやはりビールを1本持って、列に並ぶのがまだるっこしいとばかりに小銭をレジ台に置いてそのまま出て行こうとした。と、私服の警備員の大声が響いた。若者のジャケットを開いて洗剤のようなものを取り戻す。万引きだ。「出て行け」と言っているのだろう、若者の胸を小突き、追い出そうとする。若者たちも抵抗し、ちょっとしたトラブル状態だ。
人ごとのように眺めていたが、こっちも買い物がビール1本だったので、レジ係に疑われ、デイパックを開けさせられた。不愉快。何もないんだからpardon(すいません)くらい言ってもいいじゃないの…。

滞在中は大活躍の目覚まし時計 宿に帰ると、いつスイッチが入ったんだろう、目覚まし時計が鳴っていて恥ずかしい。
ワインをちびちびやりながら明日の方針を立てようとする。が、さすがにすぐに眠くなる。
21:30頃、早々に?寝てしまう。