第4日 1998.10.5(mon):Paris-3 | |
第4日 6:30 起床
パリの朝は、7:30くらいになってもまだ真っ暗である。時差と言う以上に、一日の時間の取り方が日本と違うという感じである。 シャワーを浴びて朝食。昨日とは違う、でっぷり太ったおばちゃんが給仕をしている。 今日・明日の行程をあーでもないこーでもないと考える。天気予報を見ていると曇りのようだったので、今日、雨が降らないうちにエッフェル塔や凱旋門を見ることに決定。
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8:45 ホテル出発
ホテルのほど近くに郵便局(Buraux de Poste)を発見。昨日見た警察のすぐ前であった…。 郵便局で絵はがきを投函(国際ハガキ4,9F)。郵便局では、すべての窓口サービスを受けるためにカードを取って順番待ちをするシステム。これがわからず、インフォメーションカウンターの女性にはがきを見せて説明を乞うが、これがまたわからない。身振り手振りでなんとか理解して用を済ます。
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さて、のみの市だ。 途中、朝市も見ようと寄るが今朝はまったくやっていない。昨日あまり写真を撮らなかったので非常に残念。
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9:00すぎ のみの市
クリニャンクールのみの市に入って行く。ちょっと早すぎたか、まだ店の支度をしているところが多い。また、日曜の翌日のせいなのか、シャッターを閉めている店が多い。 昨日気づかなかった路地裏とか、いくつかの2階建てのアーケードを見つけ、どんどん入り込んで行く。やはりあちこち目覚めていないようなのが残念だが、非常に面白い。もっと長い時間をかけて眺めてみたいものである。 カメラをぶら下げているのを見て写真を撮れとれという黒人のにーちゃん、逆に写真を撮ろうとすると怒り出すおやじがいたりする。
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往来の真ん中にテーブルを出してカード賭博のようなことをやっている。 3枚のカードを早業で動かし、どこに移動したかを当てるゲームらしい。写真を撮ろうとすると、横についていた抜け目のなさそうなヤツに小突かれた。非合法のものなのだろう。 カメラに手垢が、目のところにちょっと痛みが残った。ああ、腹の立つ。
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昼頃まで市を見、最後に屋台で焼き栗(petit(小)が10F)を買い、食べながらクリニャンクール駅へ。いかにもパリの秋って感じだなあ。
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メトロに乗ってエッフェルへ
地下鉄に乗り、サン・ミッシェル駅で今度はRERという郊外電車に乗り換え。 都市部は地下鉄、郊外は地上を走るようだ。これが2階建ての車両で楽しい。地下鉄と駅間隔が全然違って長いので、本当にこの電車かな?と心配になる。 シャン・ド・マール・ツール・エッフェル駅で下車。地下鉄と違って、出口改札がある。うっかりカルネを捨ててしまわなくてよかった…。 もっとも、地下鉄にせよRERにせよ改札が有人であることはまれで、自動改札になっている。 切符売り場から死角になっている改札も多く、勝手に乗り越えて入ってしまう人も結構いる。いい加減なものである。
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地上に出ると、エッフェル塔方面と標識があるので今度は迷う心配はないが、まだ建物の陰になって塔は見えない。標識が指す方へ歩いていく。先が開けている感じだから、このビルの向こうが塔かな?と思って歩くと、出た! ズドーンとエッフェル塔が現れた。 歩きながら想像したより三周りくらい、デカい。圧倒的な物量。「これがあの…」と思うとまた感動する。 東京タワーのようにフェンスで囲われていないので、脚元まで歩き、エッフェル塔に触れることができる。
売店でフレンチフライ(Frit)とコーヒーを買い、簡単な昼食。鳩や雀が遠慮会釈なく寄って来る。
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引き続き、凱旋門を攻める
セーヌ川を渡り、うすらでかいシャイヨー宮を横目で見ながら、ソーシャル通り?の坂を上っていく。 ビルの合間から、凱旋門が見え始めた。 凱旋門の広場に出ると、「これがあの…」とまた感動。 広場は3車線ほどの幅の車のロータリーになっていて、噂に違わず、車が入り乱れて走っている。よく事故らないものである。
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凱旋門の直下へは、そのロータリーをくぐる地下通路で行く。 手前の地下に公衆トイレがあるので、入ってみる。入るのに2F(パリの公衆トイレはほとんど有料になっていて、その分治安的にも衛生的にも一応安心して入ることができる)。ちなみに個室は2.7Fである。
地下道の途中に、凱旋門の屋上まで上がる入り口と料金所がある。ちょっと迷って、昇らないことにする。
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さらに、シャンゼリゼ大通り
満足したので凱旋門を後にすると、今度は両側8車線の石畳の道シャンゼリゼ大通りである。 本当にバカ広く、バカ長い。真っ直ぐなので向こーうの方が遠く霞んでいる。カフェやルイ・ヴィトンなどの著名店を眺めながらぶらぶら歩いて行くが、一向に終わりが見えず、少々マイッタ。
続いてコンコルド広場に至る。ここもまた呆れた広さ。規模がとにかく、日本の感覚とは圧倒的に違うのである。
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噴水のある池が2つあり、その周囲に2種類のパイプ椅子がたくさん置いてある。一つはデッキチェアのようにふんぞり返って座ることができるヤツだ。この頃は薄日が射していたので、たくさんの人が噴水の周りで憩っている。 おれもしばし小休止。このほか林の中にもたくさんのベンチやカフェがあり、市民の憩いの場がふんだんに用意されている、という感じである。羨ましい環境である。
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ルーブル美術館がこれまた。。
いい加減棒のようになってきた足を引きずってまた歩いていくと、シャンゼリゼのどん詰まりがルーヴル美術館になっている。いやこれがまた…デカい。両翼の間隔が2〜300m、中庭があってその奥が入り口、この全部ひとつの建物だというのだからいやはや。どのみち今日は入らない予定なので、右手へ迂回して歩いていくが、これがまたひと仕事なのであった。
Pont Royalで再び対岸へ渡り、オルセー美術館を目指す。日本人らしき女の子が一人、歩いていく。友達と別行動ということかも知れないが、このように一人旅の人も結構見かける。 サンジェルマン大通り 時ならぬ「月曜日は定休通り」を通ることになってしまったが、気を取り直して、サンジェルマン大通りに出る。 落ち着いた雰囲気の中に、しゃれたカフェがたくさんあって、これが何だか羨ましい。驚いたのは、屋外テントの内側に街灯のような形をしたストーブが炊かれていること。これなら冬のさ中でもオープンエアで飲み物や軽食を楽しめるというわけだ…そこまでこの習慣にこだわるわけだな。
サンジェルマン・デ・プレ発見。
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次いでクリュニュ美術館。 美術館にくっついているように見える、これは古代遺跡と言ってもいいような建物がまず目に入る。どうやら浴場の遺構らしい。説明板を読むとどうやら6世紀に作られたもの。角はほとんど崩れ落ちて、その古さをさらに際だたせている。巨大なだけでなく、時間の重みがいやが上にも感じられる。いやこりゃ凄い。
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この辺にまた、Hクンお薦めの店・中国料理屋MILAMAがあるはず。「角を左へ」折れると、確かにあった! 目印?の鴨のローストも、外のウインドウに並んでいる。 入ってみると、時間が早いせいか、店内にはまだ誰も客がいない。テーブルについて、えびわんたん、チャーシューヤキソバ、それに青島ビールを注文する。メニューには英語も入っていたので、この辺り、思考はフランス語英語広東語日本語の4カ国語である、気ー狂うよ。 ノットヌードルと言ったのに、えびわんたん麺が出て来る。まあよい。食べてみるとなかなかな香港麺。望外の味であった。ヤキソバの方も本式のチャーシューで、十分に満足のできる味。いやよかった。
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18:00 セーヌのほとり
青島を2本飲み、ちょっといい気分で店を出る。18:00くらいだが、まだ明るい。 セーヌの河畔を歩く。思ったより広い川の向こうに、石造りのパリ市街が続いている。 ほどなくシテ島。ノートルダム寺院がまたデカい。どうしてこう巨大な構造物が立ち並んでいるのか…フランス人って一体…これでまだ「イタリアの方がすごい」っていうんだからほんとに…。
このへんに地下鉄の駅があるはずだ、とシテ島内を迷っていると、大きなハーブ店に行き当たる。ビニールハウス型のプレファブが2棟、ずっと向こうまで並んでいる。 |
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中に入ると、ハーブやガーデニング、植物とコーナー(というより棟)が分かれ、チャーミングな雰囲気満載である。あとで地図を見ると、花の市がここにあるらしい。少し土産ものを選んでレジに行くと、かわいい女の子がレジ係。勘定の段になって、チップ用の5フラン玉を除けたりしていたのだが、どれがどれだかわからないでいると思ったのだろう、切りよく渡すと「トレビアン!」と誉めてくれた。んーかわいい。
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家路…の前にエッフェル塔の夜景
夕暮れが近づいて来た。本当にシャレにならんくらい疲れているのだが、今日のうちにエッフェル塔と凱旋門の夜景を見ておこうと思い立つ。おれも結構、根性ある。 サン・ミッシェルの駅を見つけたので、再びRERでシャン・ド・マルスへ。エッフェル塔の夜景。素晴らしい。が、会社の同僚・紺ちゃんの「エッフェル塔の夜景は一人で見ると寂しい」というせりふを思い出す。んー。
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また同じRERに乗るのもナンなので、標識にあった地下鉄を探して別の道へ行くが、見つからない(日仏会館があって、日本の本や日本人形などが売られているのは見つけたが)。道に迷いそうになったので、仕方ないのでまたRERに戻る。アンヴァリッドでM(13)に乗り換え、シャンゼリゼ・クレマンソーでM(1)、シャルル・ド・ゴール・エトワールへ。で、凱旋門の夜景も撮って、再びM(1)からシャトレでM(4)、ホテルへと帰着。くたびれた…。
1階でEvianを買い、部屋に戻ったのが21:00頃だったろうか。旅の鉄則は身体を疲れさせないことだというのに…というわけで、取りあえず熱いシャワーを浴び、入念にストレッチした後、泥のように眠る。
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