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2004/02/10 火

SEO (検索エンジン最適化)

SEO検索エンジン最適化プロジェクト」という参考書を読む。

我が意を得たりと思ったのは、webを「まっとうに作ってればSEOになるんだヨ」という基本理念。
「SEOコンサルティングします」「SEOでページランクをアップさせます」というwebの作り方・提案のしかたに違和感を感じていたので。
SEO(Search Engine Optimization)というのは、要するに各種検索サイトで自社ページの表示ランキングを上げるために、検索エンジンがやる「仕事」に即した手段なり表現なりを用いてページを作りましょう、ということ。

インターネットで何か調べようとする時、80%の人は検索エンジンを使用する、らしい。
(かくいう私もGoogleの愛用者である/ワケあってGooは絶対に使わない)
自分に照らしてみると、リストが膨大にある時、見るのはせいぜい5?10画面。検索結果で上位に表示されるのはとても大切なことなのだ。

では検索エンジンは、何をやっているか(ページの何を見ているか)。

・テキストマッチ
検索ワードと、ページに載っているテキストが一致するか。
長いワードは分割検索されるので、その場合は「キーワード同士が近い位置にあるか」が問題になる。

・キーワード配置
html内で、当該キーワードがどれくらい重要か。
titleに入っているとか、h1やstrongで表現されているワードの重視など。

・キーワード出現頻度
出現頻度(当該キーワードの数÷単語総数)が高いか。
ただし、やたらに高ければいいというものではない。検索エンジンを引っかけるためのSPAM(だまし打ち)の可能性もあるから。

・キーワード突出度
要素の中で最初の方に当該キーワードが出ているか。
headがあまり長かったり、結論があまり後ろの方だったりするとよくない。tableの配置(読み込み順)にも注意する。

・キーワード近接度
and検索の際や、長い言葉で検索をかけた際(前記のように自動的に単語単位に区切られる)に、それら複数のキーワードがどれくらい近くに配置されているか。
遠いと関係なくなって行っちゃう。「松嶋奈々子」で検索すると「松嶋」さんと「奈々子」さんが載っているサイトも引っかかって来るとか。

・キーワード出現回数
頻度と見まごうが、回数。ページに3回程度が適切という。あまり多いと、これもSPAMと見られる可能性アリ。

・リンクポピュラリティ
そのページが、どこからどのようにリンクされているか。
当該キーワードにとって「いい」サイトからたくさんリンクされていれば(=支持が高ければ)、そのページも「いい」と判断する。
キーワード検索だけなら有象無象が引っかかってしまったものだが、この指標を持つことで有用なページが上位に見つかるようになった。Googleが始めた、画期的な視点である。

・アンカーテキスト連関
リンクするためのアンカーテキストと、リンク先のtitleと、リンク先のヘッドライン(h要素)が一致しているか。
テーマが明確なので、「いい」ページと判断する。

・テーマ
当該キーワードが、どのような「ページ群」の中に位置しているか。
キーワードやリンクの構造から、エンジンは一定の「テーマ」を抽出する、らしい。そのテーマと関係の薄いページにたまたまあった当該キーワードを上位に拾わない、らしい。
すなわち関連する話題は、1ページに収めるより分割して相互リンクを張るがよろしい、らしい。

・クリック人気
検索結果リストから、実際にクリックされた回数が多いかどうか。
指標に加えているエンジンはさほどないらしいが。


おおむねのところ、検索エンジンの基本はテキストサーチなので、ページづくりにおいてはテキスト(キーワード)の扱いに注意することがポイントになる。
だからコピーライティングも当然、「web向け」を意識した戦略が必要である。ちょっと、目ウロコ。

このほかには、検索エンジンがペナルティを課す「よくない手法」や、適切なコーディングのポイント、SEOを意識した制作の手順などが書いてある。
誠実な筆致とも相まって、好著だと思いました。
こんな大きくて分厚い体裁にしなくてもいいのに・・・とも思いつつ・・・。

*
結局のところ、検索エンジンも注目するよいサイトというのは、「ユーザーにとって」「よいコンテンツを」「まっとうに作っている」サイトに他ならない。それをきちんと評価しようというのが、検索エンジンの指標なのである。

SEOは、あくまでも目的ではなく手段。webを制作するにあたって、それがセールスポイントなのではなく、当然考慮すべきことがらなのである。
「うちはSEOをやります」というのは、「うちのラーメンはのびていません」というのと同じなのではないか?

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Comments

「ミリオンセラー狙いの曲作り」じゃなくて「いい曲ならたくさん聞かれる」って言い換えてもいいですか?
真っ当に生きる、って難しいなぁ... っていうのは違うか。

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