2005/09/02 金

アイヌ・暮らしの民具

アイヌ・暮らしの民具―Okikurmi kamuy
アイヌのエカシである萱野茂氏と札幌在住の写真家清水武男氏の最新著、アイヌ・暮らしの民具―Okikurmi kamuyをプレゼントにもらったので読みました。
萱野氏が実際に使ってきた道具、再生した民具や楽器、博物館に飾られているものなどをまとめた写真集です。

アイヌの道具たちは、つましくてシンプルだが機能的な姿や、美しく深みのある手作りならではの装飾が印象的です。
何より、すり切れたり壊れたりして使えなくなったらちゃんと霊送りをして労ってあげるといった、道具に対するその精神性にうたれます。

膨大な資源やエネルギーをついやし、儲けのために作られ、しかも壮大なムダを生み出している現代の道具が失ってしまったものが、そこにはあります。

北海道の光の中で撮られた写真も素晴らしい。
好著です。

2005/08/30 火

自分へのプレゼントを…

北海道の地名
自分のアフィリエイトで買ってみるテスト(笑)。


2005/08/09 火

水とはなにか

水とはなにか―ミクロに見たそのふるまい
日頃な~~んも考えずに暮らしているせいか、時々難しい本が読みたくなります。(この辺、友人ひろしの場合とちょうど逆と思われる(笑))
今回本屋さんでふと目についたのは、この

水とはなにか―ミクロに見たそのふるまい」 上平恒 (ブルーバックス)

という本。なぜか、手元にあるのと写真とではタイトルが違うな…。

結論から言うと難し過ぎたけど(物理の話だしな(^^;))、ところどころに興味深い話が載っていました。

水といえば地球上でもっともありふれたものだけど、液体としては実は結構風変わりな存在らしい。
「水の沸点は他の同族の液体に比べて異常に高い」とか、「水は固体になると体積が増える数少ない液体」とか(体積が減る→密度が高くなって重くなる性質だとすると、ほどなく地球は凍り付いてしまうだろうという)、「水割りを作ると、もとの水+アルコールの量よりちょっと減る」とか…。
麻酔や凍死の原理も、水の分子構造や物理的な特性と関係があるという。

この変わり者との相関の中で、人間も進化して来たんだなぁ。
難しいので途中でダレたけど、なかなかべんきょうになりました。

*
ガリバーの宇宙旅行
ところで「水」で真っ先に思い出すのは、こんな幼時体験である。
幼時ったって小学生の時だけど。

年に1回か2回か、授業の一環で映画鑑賞会がありました。音楽室を暗幕で真っ暗にして、みんな床に座り、おしあいへしあいしながら映写機で投影される画像に固唾を呑むわけだ。
その中のプログラムに、「ガリバーの宇宙旅行」というのがあった。(声の主演は坂本九だぞ(笑))
他のプログラムは忘れてしまったが、これだけは記憶が鮮明だ。

なぜかっていうと、オレはその映画が大好きでねぇ。
小学校時代を通して3回か4回見せられたけど、飽きなかったな。
何たって一番最後に出てくる、髪を風になびかせた女の子がねぇ。
初恋の人だと言ってもいいくらいです(^^;)。

その物語で、重要なキーワードになるのが「水」なんです。

今回ググってみると、DVDになっているようす。
ちょっと、また見てみたいなぁー。
でも今見ると、相当印象が違うんだろうなぁー。怖いなぁー(笑)。

2005/05/16 月

北海道の地名

アイヌ語地名の研究〈2〉―山田秀三著作集
山田秀三氏の「アイヌ語地名の研究 第2巻」を読む。

かねてから欲しい本なんだけど、全4巻で24,000まんえんもするので、手が出ずにいる。
先日図書館でたまたま見つけたので、つい借りてしまった。
名著だと思うなぁ。

山田秀三氏(故人)はもともと北海道曹達という会社の社長さん(創業者)だった人で、学者というわけではない。おそらくは個人的な興味から、金田一京助氏の門を叩いてアイヌ語を学び、地名研究に没頭した。
研究といっても、そもそも「現地踏査の人」であった。過去の文献、アイヌ語の知識を駆使されたことはもちろんだが、何より現地へ行って地形をつぶさに見極め、古老の話を聞いてアイヌ語由来とされる地名の意味をたんねんに掘り起こし、あるいは過去の通説を正された人なんである。

オレなんかには消化しきれないけど、ものすごく面白い。凡百のロマンより遙かにロマンチックな小宇宙が、この書の中には詰まっている。
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2005/01/27 木

ジョンバ考

思ったより反響が大きかったので一文を追加しますが…(^^;)。

「ジョンバ」は、地域もありつつ、年代によって使う/使わないが分かれる言葉かも知れないねぇ。
ちなみにもともとは竹網をスコップ状にしたものです。
おお、なんて懐かしきこのビジュアル!!

「チョンガー」は韓国語だという記憶があったので調べてみたんだけど、こんなところが正解ではと。
チョンガー大根というのはカクテキに好適だそうで、ちょっと食ってみたいなぁ。

「いずい」は北海道方言というよりは、東北以北の言葉らしいです。

2004/10/21 木

PLUTO

PLUTO (1)
PLUTO(プルートウ) (1)を読む。

ロボットが死ぬ、とはどういうことなのだろうか、と考える。
ソフトウェアや記憶バンクはバックアップを取っておけるだろう。処理ユニット(ハード)は替えが効くだろう。(この時代、製造コストは大幅に下がっていることだろう)
だから、たとえこなごなに破壊されたとしても、一部記憶が飛ぶにせよ復元は可能なハズである。

ところが、この物語ではロボットがどんどん「死ぬ」。
記憶をたどる(メモリを共有する)ことはできても、もう帰っては来ない。

ということは、ロボットそれぞれには、固有の認識・・・何というか「魂(Ghost in the shellっていうか)」?が存在し、個体が破壊されるとそれは復元不能だということなのだろうか。

ロボットは夢を見るか。
ロボットは近しい人(配偶者や友人)を失って悲しむか。
ロボットは闘いを忌み嫌ってピアノを習いたいと思うのか…。

鉄腕アトムの「地上最大のロボット」、これは人間の奢りや虚栄心がテーマであった。(たぶん)
素朴なヒーローものに終わらない、手塚世界の白眉とも言える作品だった。
(子供の頃、ドキドキしながら読んだそれがリアルタイムであったことはナイショである(^^;))

さて一方このリメーク版、まだ第1巻が出たばかりなのでストーリーやテーマがこれからどう進展するかはナゾだが、人間型のロボットが現実味を帯びて来たこの時代にあって、機械が心を持つのか否かに鋭く迫っていくらしい。

「バガボンド」以外のまんがの単行本、久しぶりに買っちゃったなあ。
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2004/10/12 火

作られた神

ダ・ヴィンチ・コード (上)
おが・ダ・ニセコから借りることができ、「ダ・ヴィンチ・コード」を読んだ。
「仕事中に読み始めると、仕事ができなくなるよ」との忠告と一緒に借りたので、休日に読んだ。
(仕事中に読み始めるんでないってば…)
ひとつ、休み中にやらなければならない仕事があったのだが(今朝思い出した)、それを忘れて読んだ(^^;)。

いやはや大変な構成力ですなー。チビるほどダイナミックなラストの転回は、まさに圧巻でした。

いろんな読み方ができると思うけど、オレはこう読む。
…「“教会”の二千年紀は、そろそろにしなきゃね」、と。

2004/10/07 木

正しい表記、誤った表記

せっかく「ふみとことば」というカテゴリーを作ったから、日頃気になっていたことを書こう。
とか思っていたら、またもや先を越された

そうなのである。
誤表現であっても、それが定着してしまったために正しい日本語として扱われるようになった言葉ってたくさんある。
のである。

例えばね。
「手をこまねいている」。
皆さんは、この言葉を見て(聞いて)、手のどんな動作を思い浮かべますかな? そして意味は?

あと「難易度が高い」とかねえ。
高いのは難度なのか易度なのかどっちなんだ!と思わずどつきたくなります。

こんな例は枚挙にいとまがなくて、「正しい」「間違い」を論ずる方がナンセンスなんだけどね。
NHKでも言ってるし。
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2004/10/06 水

あじあいゆたか

プチアル中姫の日記を読んでいて驚いた。

「味わう」の否定形は、「味わわない」?それとも「味あわない」?

これって、数日前にオレも一瞬つっかかって調べたのと同じテーマじゃーん!
シンクロしてるのか?
プチアル中姫と?
まさかそんな?

まさかはおいといて、そうなのである。
姫の日記にあるように、正しくは「味わわない」。
でも一瞬迷うよねー。

「原稿を書いていて」と向こうの突っ込みに書いたけど、原稿ではなく企画書でした。ので、再録は不能。

ちなみに私の場合は「味わわせてくれる」という文面でした。

わ・わ・う・う・えェ~…。

2004/07/01 木

道立日本語研究所

こことか
こことか
こことかで、日本語の話をしている。

私も日本語好きなので(ってかプロの端くれだ(笑))、興味深く拝読しております。

そういえば、高校時代は「北大文学部に受かったら言語学教室に入ろう」とか思っていたこともあったなぁ。
どこで何が間違ったんだか(笑)。
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