マタギはなぜ…
「黄色い牙」 志茂田景樹 (KIBA BOOK)
志茂田景樹氏の直木賞受賞作である。
シカリ(統領)の若き息子を中心に、ネジけたライバルの存在、女衆との愛憎、鉱山夫など荒くれ男たちとの立ち回りといった大衆小説の常道を押さえつつ、自然と対峙するマタギの流儀や熊狩りの緊迫感などを交えて一気に読ませる。
しかし単なる冒険活劇や勧善懲悪といったものではなく、伐採や鉱山開発、ハンターや登山者の出現、鉄道やラジオの普及を通して押し寄せる近代化の波など、マタギの生活や習俗を衰退へとおとしめつつある逆風が物語に深い影を落とす。戦争へと向かっていく時勢でもある。その中で時代にあらがい、一途に信念を通そうとするマタギの姿がテーマなのである。
中でも、衰退の原因は環境ばかりではなく、自らの中にあったのだとする指摘には胸打たれるものがある。いわく、
鉄砲を持つようになって、マタギは楽をしすぎて獲物を獲ってきたのではないか。
マタギは獲物を獲りすぎ、狩りすぎていた。獲物を減らしたのは、伐採や試掘や、無軌道なハンターや密猟者ではなく、行のきびしさを忘れ、形だけの掟や禁忌に服して、獲りまくり、安逸な豊かさのなかに身を置くことに慣れたマタギ自身ではなかったろうか。…
現代の環境破壊…いや日本の凋落ぶりさえも見て取れるのではないか?
とても読み応えのある佳作であった。
なお、先日「秋田マタギ聞書」という本を読んだばかりだが、たまたま小説の舞台(大正末期~開戦の頃の秋田・阿仁地方)がドンピシャに同じなのでことさら興味深く読んだ。しきたりや掟、時に応じてマタギが口にする呪文の類も驚くほど矛盾なく描かれており、作者の綿密な考証が感じられる。
志茂田氏、近ごろTVでは見ないけどどうしてるんだろう(オレが見ないだけかな)。
▲続きを隠す








新品のアルカリ乾電池なら残量100%と表示されるところ、エネループは88%と出た。
受信モードにすると、電波は捉えなかった。やっぱり…と思ったが、2~3歩前へ出ると、やや不安定(ついたり消えたり、ついても距離表示が若干迷ったり)ながら表示はされた。さらに2~3歩進むと距離表示が詰まり始め、方向も問題なかった。
ちなみに、実験場(近所のN公園)は写真のごとし。電波はループ状に走っているので、ビーコンが指示する方角へ歩くと左側の線のようになる。上記の直線距離と表示距離の差はこれだろうか。


(斜度がないのよ)
